600ドルでも発売直後は売れると思います。発売直後にはどんなゲーム機も飛ぶように売れるものです。PS3とWiiも例外ではないでしょう。重要なのは発売から半年が過ぎてからです。現在のゲーム機のライフサイクルは6年から8年です。つまり、消費者が値頃と感じる価格がたとえば199ドルとなった時、次の2000万人の消費者をどう引きつけるかです。商品のプログラミングのコストはまだそこまで下がっていないかもしれません。われわれはこの問題を乗り越えました。
このような状況では、競合商品の価格に追いつくために大きな財務的打撃を受け入れなければならないかもしれません。ソニーは口癖のように、「ソニーは市場に一番乗りはしないが、勝つのは常にわれわれだ」とか、「次世代はわれわれが始まると言った時に始まる」と言っています。しかし、この世代のゲーム機では、ソニーに同じ強みはありません。たとえば、グラフィック、DVDを再生できるゲーム機であること、他では手に入らないソフトウェアなどです。今回、当社とソニーのゲーム機は同じ水準にあります。しかし、多くの人はMicrosoftの方が有利だと言うでしょう。(PS3の開発者がまだ第一世代のゲームに取り組んでいるのに対して)われわれは第二世代のゲーム開発に取り組んでいるからです。
米国の場合、最初にXboxを購入した100万人の90%はHDTVをすでに持っているか、半年以内に買う予定がありました。市場全体では、HDTV保有者の割合は減ります。価格が購買の要因になってくるからです。ですから、Xbox 360は25歳の男性がHDTVを購入する動機付けになっているのではないでしょうか。実際、彼らがHDTVを買うとしたら、それはビデオゲームのためである可能性が高いのです。HDTV向けのTV番組は、まだあまりありませんからね。
在庫はいくらあっても十分ではないということです。われわれはXbox 360で初めて世界同時期発売に挑戦しました。マーフィーの法則ではありませんが、1700個の部品でできた製品は1699個の部品がそろっても使い物にはなりません。部品が足りないなら、製造することができないからです。しかし、ゲーム機の発売には1年かかるというパラダイムは打ち壊すことができました。Xbox 360は米国で発売されてからわずか17日間で日本でも発売されました。
われわれが想定しているのは、一言でいうなら「接続されたエンターテインメント」です。多くの人はオフラインでエンターテインメントを楽しんでいます。しかし考えてみると、こうした経験は徐々にコンテンツが置かれているサーバと結びつくようになっています。人々はこうしたコンテンツをHDTVで楽しんだり、大画面のPC、具体的には「Media Center Edition PC」などで編集したり、保存したり、処理したりしています。Media Center PCのハードディスク容量はいまや250Gバイトです。われわれはこのPCこそ、家庭におけるエンターテインメントの中心、シンプルなポータルになると見ています。
人々はここに写真を、1万曲の音楽を、そしてHD映画を保存するでしょう。コンテンツをストリーミングする時も、観賞するなら安価な15インチのノートPCより、自宅がいいと考えるでしょう。Xbox 360にはMedia Centerと接続するソフトウェアがついていますので、最適の場所でエンターテインメントを楽しむことができます。2年後にはZune(Microsoftから発売される音楽プレーヤー)がその携帯版となるでしょう。すべてのものは接続される必要があるのです。
われわれはVistaがPCゲームをふたたび活性化する絶好の機会になると考えています。Vistaはゲームのプラットフォームです。Microsoft史上最高のゲームOSです。Vistaは真のプラグ&プレイを実現しています。PCがゲーム機に多くのゲームユーザーを奪われることになったのは、プラグ&プレイのせいでした。PCではゲームをきちんとロードすることができなかったのです。Vistaの開発ではバックエンドで大量の作業を行い、ゲームをスムーズにロードできるようにしました。VistaはDirectX 10をベースに開発されていますので、DirectX 10上でゲームを動かすことができるようになります。
Halo 3は2007年に発売される予定です。Halo 3はHalo 2を飛躍的に進歩させたものとなります。HaloからHalo 2への移行がそうだったように、Halo 2からHalo 3への移行においても、Bungie(Haloシリーズの開発元)はこのゲームを次のレベルに持ち上げてくれるでしょう。Haloのマルチプレーヤー機能はこれからもゲームの遊び方を革新し続けていくはずです。
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