グーグル幹部インタビュー--「OfficeのアップグレードよりGoogle Docsの採用を」 - (page 3)

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年05月19日 07時30分

--Microsoftの「Office Web Apps」ではオンラインアクセスが必要です。しばらくの間、Googleには、「Google Apps」がオフラインでも動くという競争上の優位がありました。しかし、Googleはその機能をなくしてしまいました。その理由を話してもらえますか。また、新しいHTML 5ベースのオフラインアクセスを構築する間、そのままにしておかなかったのはなぜですか。

Girouard氏:率直に言うと、ごくわずかな人しか使っていなかったからです。多くのソフトウェア企業やブラウザで使われている業界標準のアプローチの方が優れています。われわれはHTML 5にもっと速く移行したいと考えました。「Gears」ベースの実装を引きずってゆこうとすれば、その移行が遅くなっていたでしょう。

 ウェブは、そもそもの設計として、オフラインで動作するようには作られていません。その結果、ウェブで育った多くのものが、オフラインでは動作しません。具体的には、SharePointサイトはオフラインで動作しません。ブログもオフラインで動作しません。ウェブはオフラインアクセスのサポートを採用しようとしており、それこそHTML 5が目指していることです。それがわれわれの見解です。われわれは、必ずしもGoogle Docsを特別な例として扱いたくはありません。われわれは、ウェブベースのアプリケーションをオフラインで適切に動作させたいと思っており、ウェブベースのアプリケーションのすべてがオフラインで動作するべきだと思っています。

--Google Docsの目標は、実際のところ何ですか。既存のタイプのツールを取り上げて全く同じ機能をオンラインに持ち込み、それで終わりということではないと思いますが。

Girouard氏:われわれが本当に作ろうとしているのは、1つの企業という制限の中であれ、消費者が家族の中で行うものであれ、誰もが本当にウェブに貢献できるようなプラットフォームです。われわれのアプリケーションに関連したすべてのサービスの核となるのは、すべての人がコンテンツに貢献し、共同してコンテンツを作成できるようにすることだと考えています。われわれのプラットフォームの本質は、クラウドコンピューティング一般がそうだと思いますが、個人が単独で生産的になることではなく、人々が共同作業することです。

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