Windows Mobileはこれまでエンタープライズ市場を中心に受け入れが進んだので、ビジネスユーザーが多いのは事実です。
ですが、独自調査により、2億人のWindows PCユーザーがフィーチャーフォン(独自OSを利用した単機能携帯電話)からスマートフォンにアップグレードしたい、しかも使い慣れたWindowsをモバイルでも使いたいと思っていることがわかりました。
そこで、コンシューマー向け機能を強化していく方針を立てました。具体的には、コミュニケーション、メディアの利用にフォーカスします。
Windows Mobileを搭載した携帯電話を(バージョン名を省略して)Windows Phoneという名称で統一する、というブランディングもその一環です。Windows PCは世界に10億台以上あり、Windowsは広く普及した世界共通のブランドです。これを最大限に活用します。
米国だけで昨年、1200万台の携帯電話が紛失や盗難によりなくなったと報告されています。携帯電話がなくなることは、物理的損失に加え、中に入っているデータの損失も意味します。スマートフォンには、連絡先、電子メールやSMSの過去データ、音楽や写真などのメディア、ビジネスデータも入っています。
My Phoneは無料のバックアップサービスで、携帯電話に入っているデータをクラウドを利用してウェブ上に保存します。利用にはWindow Live IDが必要で、共有機能もあります。
ベータ版では1ユーザーあたりの容量を200Mバイトに制限して様子を見ます。サービス内容は今後も改善する予定です。われわれはHotmailやLive Galleryでは大容量サービスを提供していますが、モバイルは新しい試みなので想像できないのが実情です。プレミアムサービスの需要があるかどうかについては、キャリアとも相談しながら探っていきます。
Windows Marketplaceはアプリケーションストアです。Windows Mobileで動くアプリケーションは2万以上あり、顧客からはMicrosoftブランドのサイトや、Windows Mobileで動作が保証されているアプリケーションを探せるサイトを求める声がありました。Windows Marketplaceは安全と信頼性を提供します。
Windows Live IDは、インスタントメッセンジャー、Hotmail、Live GalleryなどのLiveサービスで、共通して利用されており、ユーザー数は4億3000万人に達しています。Xbox、PC、モバイルから利用可能です。今後、サービス分野ではLive IDを中心にしていく方向です。
今回の強化は、Appleの後を追ったというよりも、顧客のニーズに答えた結果です。
われわれはモバイルOSを8年前から提供していますが、Appleは1〜2年前からです。世界には10億人のWindows PCユーザーがおり、Windows Mobileを使いたいという人が2億人います。この土台を活用します。Microsoftでは、モバイルソリューション単体ではなく、PC、ウェブ、携帯電話がつながる統合ソリューションの一部ととらえています。
もちろん、Appleは注目度の改善という点ですばらしい業績を収めたと評価しています。ですが、Appleは限定的なユーザーにしかアピールしていません。1機種では、幅広いコンシューマーに対応できません。
われわれのプラットフォームは拡張性があり、幅広い選択肢と深いサービスを提供します。つまり、より広いコンシューマにリーチできます。4億3000万人がWindows Liveのアカウントを利用しており、PC、Xbox、モバイルで使われています。端末を気にせずに友人とコミュニケーションできます。
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