Diggのグローバル展開--創設者K・ローズ氏インタビュー(後編)

文:Caroline McCarthy(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008年10月17日 07時00分

 ロンドン発-- Future of Web Appsカンファレンスに出席したDiggの創設者Kevin Rose氏のインタビューの前編では、ウェブ新興企業の象徴的な存在である同氏に、DiggのシリーズCラウンドでの資金調達から、選挙関連の記事が入ってこなくなるときのことを不安に思っているかどうかまで、あらゆることについて語られた。

 後編では、Rose氏は、「digg」で株価暴落のデマが広まったらどうなるのか、買収の予定はあるのか、そして最も重要なことだが、英語以外の言語で「digg」が不快な意味を持つのかといった、より具体的な内容を語った。

--CNNは、Steve Jobs氏が心臓発作を起こしたという、利用者が提供した記事を報道し、これが後に作り話と判明するという大失態を犯しました。株価などに大きな影響を及ぼす可能性のある、真実でない何かがdiggされた場合に対するDiggの方針は何ですか。

Rose氏:幸いなことに、diggには、積極的に問題のある記事を探し、不正確かどうかを基準にコンテンツにフラグを立ててburyする人たちが大勢います。おそらくdiggでは、不正確だというフラグが立てられた記事がひとつもない日など1日としてないでしょう。

--ねつ造記事を監視するスタッフはいますか。

Rose氏:いいえ。監視はすべて大勢の利用者が行っています。幸運なことに、毎日数百万人がサイトにアクセスし、何千もの人たちが投票しています。「この記事はひどい」(と利用者は言うことができる)となった場合、そのタグが記事に適用されます。すると、正確ではない可能性があるとしてコミュニティーがフラグを立てたことを警告する小さなスタンプが表示されます。このようなことは毎日見られます。

--もし、ある企業が自社に関する真実でない話がdiggされたという理由で削除を要請してきたとしたら、従いますか。これまで、あなたはコミュニティーへの非干渉を強く主張していますが。

Rose氏:デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づく使用停止命令を受け取ったときのみ、記事を削除します。多くの場合、「Photoshop」の海賊版へのリンクといったものです。しかし通常、ユーザーは著作権侵害を直接的に奨励することはありませんから、そのような記事は自然にburyされていきます。diggには1カ月に数件そのような記事が送られますが、一目で著作権侵害とわかるため、大きな問題になったことはありません。

--それでは、国際化について話をしましょう。海外展開は2009年末とのことですが、diggが大人気で、翻訳の価値があると思われる国はありますか。

Rose氏:そうですね、ロンドンはdiggにとって最大の都市です。ロンドン以外では、英語以外の言語に関してユーザーからそのような要望が寄せられていますが、diggをまねたサイトも多くあるので、われわれはそちらの方を監視しています。たとえば、われわれのライバルはどこにいるのか、調子はどうなのかといったことです。スペイン語版のdiggもありますし、ドイツ語版のdiggは「Yigg」というような名前で呼ばれています。

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