グーグル、ヤフーの存在は「鉄壁ではない」--最後発で日本の検索市場に挑む百度 - (page 2)

岩本有平(編集部)2008年02月15日 08時00分

--モバイルへの対応については。

 モバイルへの対応は避けられないことだと思っています。現在中国ではモバイル版サービスでもナンバーワンの地位にありますが、日本は中国よりもモバイルの利用度合いが高いので魅力的な市場だと考えています。

 しかし基本はPC向けサービスです。そのノウハウやフィードバックを生かしてモバイルサービスを進めていきたいと考えています。モバイルに関しては、現時点のクオリティではユーザーのニーズを満たしていないことは認識していますし、統計情報など、データの蓄積が必要なことも多くあります。

--携帯電話キャリアとの関係をどう構築するべきと考えますか。

 キャリアとの関係は重要です。我々もいろいろなかたちでコミュニケーションはとっています。1社1社にパートナーとなる検索エンジンが決まっているということは認識していますが、今後は分からないし、ほかにもいろいろな取り組み方があると思っています。

百度取締役の舛田氏

--日本では、2010年までを投資期間と考えているようですが。

 広告を主体としたメディア型のビジネスモデルはトラフィックがあってこそ。今広告を入れてもある程度の収益を得ることができるでしょう。しかし、我々はもっと大きな規模でのビジネスを想定しています。

 まずはユーザーに使っていただき、認知されることで、ユーザー、広告主の理想にかなうサービスを展開できると考えています。ただ、我々がユーザーに満足されるサービスを提供できると判断すればすぐにでもビジネスを進めていきたいと思っています。広告は検索連動型広告が主になると思いますが、自前で提供するか、他社との提携や共同開発といったかたちで提供するかということはまだ未定です。

--今後、他の国でのサービス展開についてはどう考えていますか。

 検討中ですが、まずは日本に注力したい。2バイト文字圏での展開が可能性としては高いですが、そこは明言はできません。

--CFOのShawn Wang氏が海難事故で事故死したことで支障はありますか。

 彼はNASDAQ上場の立役者。欧米の投資家に対しては総裁兼CEOのRobin Liより知られていたのかもしれません。日本のプロジェクトに対しても積極的な応援をしてくれました。

 ビジネス上はすでに彼によってマネジメントスキームができているため、特に支障が出ることはありませんが、心情としては非常に残念に思います。

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