MicrosoftとAdobeにとっては理想的な動きであるでしょう。なぜなら、それにより状況をコントロールしやすくなるというメリットがあるからです。ただ私としては、こういった動きはウェブのテクノロジーといった観点から見ると健全ではないと考えております。ウェブにとって代わるというよりも、逆にウェブの機能を強化してくことに力を入れるべきだと考えています。
ウェブの価値は、世界の人からの貢献があり、支えられていることで発展してきたという部分にあると思うのですが、こういった1つの会社がAIRやWPFといったテクノロジーを独占していまうということは健全ではありません。
やはり本来の価値を出すためには皆で協力する必要があると思います。AIRやWPFのような特殊な実行環境を作るよりも、ブラウザからオフラインサポートを行う方が健全であると考えます。
そうですね。ブラウザの役割というのはあくまでもユーザーがウェブを使うためのツールであると考えていますが、インターネットのアプリケーションの重要性が高まっていく中で、他のブラウザメーカーと協力しながら機能を追加していくことが重要だと考えています。
これ以外の機能としては、ブラウザのブックマーク機能「Places」というものがありますが、これはいままでに訪れたことのあるサイトを見つけやすく、検索しやすくするという機能です。
自分のブックマークを検索することもできますし、そのブックマーク自体の整理の仕方もより柔軟になります。
また、Microformatもウェブアプリケーションの価値をさらに高めていくという一つの在り方として楽しみです。Firefox3ではMicroformatをサポートしていく予定です。
Microformatが普及することでウェブ上にもっと多くの情報を盛り込むことができるようになります。ユーザーがブラウザからアプリケーションを使って情報を処理することがさらに簡単になると思います。
具体的な用途としては、ウェブ上にイベントや場所、個人のプロフィール情報がある場合に、Microformatを使うことによってユーザーはその地理情報を地図の上で表示をする、もしくはその人の情報を自身のアドレスに追加するといったことが可能になります。
AppleはFirefoxを競合と見ていると思います。おそらく今後はFirefoxに取って代わろうと考えていることが彼らの発言から読み取れます。
こういう形で新しいブラウザが登場するということはウェブにとっては非常に健全な状況だと思います。Internet Explorer 7が出たこともその健全な動きの一つだと思いますが、ユーザーがそういった新しいブラウザ、例えばSafariをどんどん使っていくことはウェブにとっては健全で、悪いことではないと考えています。
Safariが出た後でもFirefoxはMacでの利用率、浸透度を上げておりますし、それから他のプラットフォームでも堅調に伸びているため、Safariがさらに改善を重ねて、多様性を増していってもらえればと思っております。我々は特にSafariが出たからといって、それを脅威と受け取るということはありません。
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