もしPCが垂直型のビジネスだったら、エンドユーザーははるかに遅いペースでしか、新機能や性能の向上を享受することはできなかったでしょう。Appleがそのよい例です。Appleは垂直型のビジネスモデルにこだわり、ハードウェア、OS、アプリケーションを--少なくともある程度は--コントロールしてきました。しかし、AppleはPC市場の変化にすばやく対応しなければなりませんでした。そうしなければ、競争心を維持することはできませんでした。PC市場がこれほど急速に成長したのは、これが水平型の市場だったからです。
この25年間、PCは基本的にはムーアの法則にしたがって進化してきました。機能は向上し、コストは下がり、フォームファクタは改善され、ユーザーインターフェースは洗練されました。こうした変化が今後も続くことは間違いありません。10年前にはレターサイズで厚みは4分の1インチ、画面はフルカラー、重量は1ポンド、終日駆動可能なバッテリと高いグラフィック機能を備えたノートPCなど、想像することもできませんでした。
このようなPCは10年前は夢でしたが、今日ではほぼ現実のものとなっています。向こう10年間も進化の方向性に大きな変化はないでしょう。未来のPCは今のような金属製の箱ではなく、もっとしなやかで、くるくると丸めることができるものになっているかもしれません。フォームファクタはどんどん改善され、小型スマートフォン「BlackBerry」のような外観と使い勝手を備えた本格的なPCが登場するでしょう。BlackBerryにPCの機能が加わり、インターネットに接続できるようになるのです。これらの予測は10年以内に実現するでしょう。25年後のPCを予測するのはやめておきます。25年というのは、あまりにも遠い未来ですから。
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