アップル、2016年3月に新製品発表イベントか?--Appleニュース一気読み

 12月8日~12月14日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

Appleのホリデーシーズン

アップル、旧iPhone利用者に「iPhone 6s」乗り換え勧める広告–「App Store」アプリで
アップル、旧iPhone利用者に「iPhone 6s」乗り換え勧める広告–「App Store」アプリで

 Appleの売上高の推移を見ると、明らかな季節変動が見られる傾向にある。1年を通して最も数字を伸ばしているのは、現四半期、つまり10月から12月にあたる期間だ。9月末にiPhoneの新モデルを発売し、iPadも10月から11月にかけて刷新、Macもこの期間中に全ラインアップの年次刷新を終え、11月末からクリスマスまでの年末商戦に備えるという算段だ。

 それに対して、これまでの4月から6月の四半期は反動もあってか、大きく売上が落ちる期間だった。一般消費者向けの商品を扱うAppleとしては、各製品の新モデル発売のタイミングと年末が、最も購買が活発化する集中すべき期間になっていた。ただ、この傾向の改善に動いているようにも見受けられる。

 そのための対策は2つ。1つ目は中国市場などの新市場の開拓だ。2015年は中国市場を強化し、iPhoneの販売台数の大幅な増加に寄与している。加えて、インドなど次なる市場を狙う対策に動くだろう。

 もう1つの対策は、Tim Cook CEO肝いりのエンタープライズ市場の強化だ。既にIBMやBoxといった企業に対して営業力・影響力のあるサービスとの連携を進め、iPad Proを投入するなど、セールス面、製品面での最適化を進めている。2016年以降、何らかのタイミングで、Appleのエンタープライズ市場向けの取り組みについての情報が披露されるかもしれない。

 さて、目先のホリデーシーズンに話を戻す。

 Apple Storeでの目玉商品は引き続きiPhone 6s/6s Plusであることは間違いないだろう。新製品となるiPad Proは、Apple Pencilの品不足から、魅力的ではあるが、すぐに購入しないという顧客も出てくるのではないかと予測している。これらに加えて、新製品となるApple TVにも力を入れていきたいようだ。

 サンフランシスコの街をドライブしたり、都市間高速鉄道BARTに乗ったりしていると、街中のiPhoneの屋外広告がApple TVに置き換えられていることに気づく。テレビのカラーバーに製品名が書かれたシンプルな広告だが、その出稿量から、アップルの本気度をうかがい知ることができる。

 Apple TVは、ソフトウェアアップデートが行われ、tvOS 9.1となった。Siriでの音楽検索をサポートし、iPhoneやApple WatchのRemoteアプリから操作できるようになった。SiriはiPhone経由ではまだ利用できないが、これも時間の問題であると考えている。

 Appleはアプリ開発者に対して、テレビ向けアプリを奨励するとともに、既存のテレビのエンターテインメントをApple TVに置き換え、さらなる価値を創出する、という行動に出るだろう。例えば、Apple Musicでのコンサート映像の配信も、この価値を高める要素となる。

 ただ、テレビ番組のライブ配信の計画については、上手くいっていないようで、「棚上げ」とのニュースが流れてきた。Appleとしては、できるだけ多くの新世代Apple TVを販売して、その影響力を高めていく必要があるだろう。

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アップル、旧iPhone利用者に「iPhone 6s」乗り換え勧める広告–「App Store」アプリで(12/14)
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3月に新製品発表イベントの可能性

 うわさされるAppleの新しい4インチモデルは、販売価格を下げるという条件付きで、20%ほど存在する先進国市場での小型モデル需要を叶える製品になるだろう。製品が本当に発表されるかどうかは「3月に発表イベント開催」という噂によって現実味を帯び始めた。

 振り返ると、2015年3月にApple Watchの発売日を発表し、MacBook登場などの小規模な発表イベントを開催している。6月のWWDC、9月のiPhone発表イベントともに、3月の発表会は定着している。9月のiPhone発表イベントとは異なるサイクルとなるiPhoneの発表が、3月の発表会に盛り込まれるのではないかということだ。

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iPhoneの純正外付けバッテリケースを発売

 個人的には割と驚いたニュース。Appleが純正の外付けバッテリ「Smart Battery Case」をリリースした。iPhone 6/6sに装着できるSmart Batteryはインターネット利用を最大18時間まで延ばせるようになる。iFixitによると、バッテリ容量は7.13Whr。

 デザインはiPad ProのSmart Keyboardと同じファブリックで、ホワイトとチャコールが用意される。Lightningケーブル端子が搭載されており、本体と同時に充電できる。イヤホンも、L型プラグの一部が干渉する以外は、ほとんどの製品でケースにつけたまま利用できる。

 他のメーカーのバッテリとの違いは、通知センターにバッテリ残量が表示される点だ。多くのバッテリは残量表示ボタンなどがあり、LEDなどで残量を把握する仕組みだが、画面上で確認できる点は便利だ。ちなみに、サードパーティーのBluetooth製品などでも、通知センターにバッテリ残量が表示できるため、必ずしもApple純正バッテリのみの機能というわけではなさそうだ。

アップル、iPhone 6シリーズ向け「Smart Battery Case」–ネット利用は最大18時間に(12/8)
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アップル「Smart Battery Case」、iFixitが分解–バッテリ容量は7.13Whr(12/10)

ソフトウェアアップデート情報

 AppleはiOS 9.2、OS X El Capitan 10.11.2、WatchOS 2.1、tvOS 9.1をリリースし、OS群のアップデートをまとめて行った。iOSでは、Apple MusicやNewsの使い勝手の改善、OS XではHandoffやAirDripの信頼性改善などが行われている。

 iPhone、iPad、iPod touch、Apple TV、Macは各デバイスから、Apple WatchはiPhoneのWatchアプリから、それぞれ無料でダウンロードし、アップデートを行える。

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