アイ・オー・データ機器の別ブランド「挑戦者」から低価格な自作NASキット「RockDisk(ロックディスク)」が発売された。発売は2011年12月だが、2012年1月に2.5インチHDDへの対応を行い、3.5インチHDDとの両対応となった。
RockDiskの特徴は、5800円と低価格でありながらスマートフォンからリモートアクセスが可能で、自宅のRockDiskに保存した音楽、動画、ビジネス文書などにアクセスすることができる。逆にスマートフォンで撮った写真や録音した音声をNASにアップロードも可能だ。データ転送速度は、約58Mバイト/秒(LAN接続時、現行2TバイトHDD装着時)、ネットワークHDD、ファイル共有といったNAS標準の機能、iTunesサーバ、FTPサーバ機能、メディアサーバ(DLNA 1.5相当)機能も備えている。加えてUSB接続の外付けHDDとしても使用可能だ。
では実際にHDDを組み込んで使ってみよう。製品には挑戦者らしく詳しい取扱説明書は入っていない。挑戦者のサイトからビギナーズガイドなど必要な項目をダウンロードしよう。
まずはビギナーズガイドに従ってNASケースを開け、HDDを組み込む。タイの洪水の影響でピークは過ぎたがまだまだHDDの価格は高い。今回は新たにHDDを用意せず手元に余っていた250GバイトのHDDを組み込んでみた。冷却FAN用のケーブルとLED用のケーブルを一旦抜いて、HDD装着後に再び接続する必要がある。難しくはないが、コネクタの向きなど、少し注意が必要だ。
発売時は3.5インチHDD専用だったが、現在は2.5インチHDDも内蔵することが可能になっている。記憶容量では3.5インチHDDの方がメリットがあるが、節電、静音性、発熱などを考えると2.5インチHDDを選ぶ手もある。SSDを装着すればシーク音は無音となる。ケースと閉じネジを締めたら準備完了だ。
初期設定を始めよう。RockDiskにACアダプタとLANケーブルを接続しウェブサイトからRockDisk検索ツール「Net Tool」をダウンロードし実行し、Connectをクリックし接続する。説明書に従いHDDの初期化、細かな設定を順番に行っていく。
主なところだけ紹介しよう。まずは名称設定。ホスト名はスマートフォンから自分のサーバを探すときに必要となる。別のユーザーが登録済みのホスト名は使用できないが、発売されて間もないので数文字のホスト名でも登録が可能だった。グループ名はWindowsの「ワークグループ」に相当するので必要なら変更しよう。
サービスの設定では有効にするサービスを選択する。SMBサーバとWebDAVサーバを有効にすれば自宅でNASにファイルを書き込み、外出先からスマートフォンやパソコンでアクセスすることが可能となる。メディアサービスを有効にすると、筆者宅ではREGZAの録画再生の際にRockDiskが選択できるようになった(他のNASが設置済みなので無効とした)。
次はサーバの設定だ。共有サーバをクリックすると各サーバの設定画面が表示される。SMBサーバのタブを開き新規のアカウントを作成する。共有フォルダの作成はアカウントを選択し[修正ボタン]をクリック-[フォルダを作成]、[>>]を押してそのフォルダを共有リストに登録する。親となるフォルダの下の階層はエクスプローラなどで自由に作成可能だ。
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