TechCrunchとCNET Alpha-blogが、ともに「eHub経由で見つけた」というウェブデスクトップ「Desktoptwo」について採り上げていたので、今日はこの新サービスについて記したい。
まず、「Desktoptwo」の概略について、eHubの説明を見てみよう。
「Desktoptwo:次世代のウェブデスクトップで、電子メール、IM、アドレス帳、ハードディスク(=ストレージ)、ブログ作成用ツール、掲示板、検索、オフィス(=生産性)ツール、MP3プレイヤーなどを提供。(このサービスを運営するSapotekは私のクライアントの1社である)」ということだ。
さて、この新サービスについて、TechCrunchでは、「よく考えられた各種機能を無料で提供」とまずは持ち上げてみせ、つづけて「このサービスのキモは、ウェブデスクトップならどこからでも自分の作業環境にアクセスできる。これを使うには、ブラウザとJava、Flash 9、それに自分のユーザー名とパスワードがあればいい」("The idea here is that you can access your web based desktop wherever you go; a browser, java, flash9 and your username and password will get you access to the following:")として、その後に提供される機能を紹介している。それによると:
といった機能が揃っている。
Sapotekはこのサービスの収益モデルとして、追加ストレージの有料提供と、これから投入するエンタープライズ版の企業ユーザーへの販売の2つを想定していると紹介した上で、TechCrunchは「多くの読者がこのサービスを価値あるリソースと認めることだろう("I think many of our readers will find this to be a valuable resource.")」と肯定的なコメントを付している。
それに対し、News.com Alpha-blogのRafe Needlemanは、自分がウェブベースのアプリケーションが大好きである(Glide Effortless、Goowy、YouOSなどの具体名を挙げている)との前振りで話を始めた後、Desktoptwoの多機能ぶりを紹介しながらその利便性を認めた上で、ただし「現時点ではあまりよく統合されていない」と述べている。さらに、「こうしたスイート製品は、自分のコンピュータを持っているユーザーにとって、いまだに新奇な興味の対象に過ぎない。デスクトップやラップトップで専用のアプリケーションを動かせば、ずっと高速に動作する。また自分のハードウェア(マシン)なら、常にデータの在処もわかっている」と、ウェブデスクトップのマイナス面を指摘しながら、「それでも、自分のマシンを持つ余裕のない数十億の人々には、Desktoptwoは素晴らしい贈り物になる可能性がある」と話をまとめている。
なお、筆者が試してみたところ、Flashベースで全体的に滑らかに動作する点が印象に残った反面、一部の(おそらくJavaベース)のアプリでは起動に時間がかかり、以前に採り上げたYouOSやOffice Beta Test Driveほどの機敏さ--ウェブアプリのメリットの1つ--は感じられなかった。また、たとえば年中出張を続ける米国のビジネスピープルなどには、こうした紛失の心配のないコンピューティングサービスが受けるのかもしれないが、それでもやはり手元にマシンがあったほうがいいという場合も考えられる(たとえばクルマでの移動が多い場合など)。そうした場合に、「ウェブ上とローカルとをどうやって同期させるのか?」--Microsoftの「Windows Live(TM) Mail Desktop」などはそうした問題に対応しようとしてる--という点にも疑問が残った。
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