最終更新時刻:2008年10月7日(火) 20時16分

第10回:年俸アップをもたらすセキュリティ資格・CISSPとは?

(ISC)2 InstituteJapan社長 衣川俊章氏

  

米国のセキュリティプロフェッショナル認定制度「CISSP」(Certified Information Systems Security Professional)が注目されている。今年、本制度の開発・運営元であるNPO組織「(ISC) 」(ISCスクエア)が(ISC)2 Institute Japanを設立した。その社長である衣川俊章氏に、CISSPの概要と試験制度について語ってもらった。

-----------


衣川俊章 氏
(ISC)2 InstituteJapan社長
2004年5月より(ISC)2 InstituteJapan社長。米国バブソン大学大学院MBA取得経て、米国ソフトベンチャーオペレーションディレクター、戦略コンサル会社コグテック社協同経営者、米国コンテンツ配信関連ベンチャーでのアジア太平洋地区営業責任社、NTTコミュニケーションズでのセキュリティーサービスの新規市場開拓担当者を歴任。成城大学文学部英文化卒。


--個人情報保護法の施行を目前にして、企業が取り組むべきセキュリティ対策やリスクマネジメントが注目されています。その一方で「セキュリティ専門家の不足」や「誰が社内のセキュリティを管理するのか」といった人材にまつわる問題も依然として未解決です。「セキュリティ専門家」に求められるものも定まっていません。セキュリティの専門家とは、どういう人物なのでしょうか。

衣川氏: セキュリティは情報技術だけでなく、建物への侵入を防ぐ物理的セキュリティや法律なども範囲に入ります。社内の情報システム担当者がそのままセキュリティの専門家というわけではありません。
この問題については、実は1990年代初頭に米国でも論議されています。当時、米国で“セキュリティの専門家”と呼ばれる有識者が集まり、「何をもって専門家とするのか」「要件は何か」「身に付けておくべき知識体系は?」といったことを真剣に議論しました。その結果、セキュリティのプロフェッショナルたる基準が出来上がり、これを満たしていることが“プロ”の条件であって、その知識に対し認証資格を与えようという運びになったのです。これが「CISSP」(Certified Information Systems Security Professional)という資格です。

--CISSPの取得がすなわち「セキュリティの専門家」であると認定されるということですね。どのような資格なのでしょうか。

衣川氏: CISSPは米国のNPOである「(ISC)」(読み:ISCスクエア)が開発・認定しているグローバル資格で、現在106カ国で約3万名の認定者がいます。グローバルに通用する資格である点が特徴で、資格を取得するには特定の国や地域、技術的バックグラウンドにかたよらない広範なセキュリティの知識が必要になります。
 具体的には、「情報セキュリティマネージメント」「エンタープライズセキュリティアーキテクチャ」「アクセス制御のシステムと方法論」「アプリケーションセキュリティ」「運用セキュリティ」「暗号学」「通信、ネットワーク、インターネットのセキュリティ」「物理的セキュリティ」「事業継続計画」「法、捜査、倫理」という10の知識体系から、250問が四択のマークシート方式で出題されます。この10の知識エリアを、われわれは「Common Body of Knowledge」(CBKTM)と呼んでいるのですが、とにかく範囲が広いことが特徴です。これは冒頭で申し上げた、「セキュリティのプロフェッショナルたる要件とは何か」という議論の中から生まれてきたもので、毎年見直しを図り、常に最新の知識体系をフィードバックしています。
 CISSPが普通の試験と大きく異なる点は、単なる知識を問うものではないということです。「その技術はどういうもので」「どんな状況の時に」「なぜ必要になり」「それによって、どのようなリスクを回避できるか」を総合的に“考える”ことを課しますので、250問のマークシートで、試験時間は6時間です。

--これまで日本でもCISSPの試験は行われていたのでしょうか。認定者は何人くらいですか。

衣川氏: 日本だけでなく、ここ3〜4年はヨーロッパやアジア諸国からも注目が集まり、毎日世界のどこかで試験が開催されています。ただ、日本ではこれまで年1回のペースでしか実施しておらず、2003年末までのCISSP認定者数は40名ほどでした。それも半数以上が在日外国人の方です。

 その大きな理由は、試験が英語で行われていたということ。そこで、現在私が代表を務める(ISC) Institute Japanを立ち上げ、検討を進めた結果、今年の7月から英語・日本語併記による試験に変え、頻度も2カ月に一度と変更したことで、受験者数も飛躍的に増加しました。もともとCISSPに興味はあったものの言葉の壁から試験をあきらめていた方が多かったとの声もいただいております。これに伴い、昨年末と比較してCISSP認定者の数も5倍近い伸びを示しており、おそらく2004年末までには200名超になると思います。

特集

経済危機時代の技術起業家たち--変えるのは製品ではなく戦略
経済危機のただ中にある現在、新興企業の資金調達は厳しくなっているが、起業家たちはこの状況でも楽観的だ。
グーグルの米国エネルギー問題解決策--22年計画「Clean Energy 2030」の内容
自社での節電を積極的に進めているグーグルが、米国政府に国内のエネルギー問題を解決する計画を提案した。

オピニオン

■インタビュー

Windows VistaにとってXPはライバルか?--マイクロソフト グローバルマーケティング担当Brad Brooks氏Windows VistaにとってXPはライバルか?--マイクロソフト グローバルマーケティング担当Brad Brooks氏
コンシューマー市場向けの取り組みを強化すると発表したマイクロソフト。日本におけるWindows VistaやWindows Media Centerの現状をどう見ているのか、コーポレートバイスプレジデントのブラッドブルックス氏に話を聞いた。
「iPodを日本で一番売りたい」--ビックカメラ有楽町店に聞く新iPodの魅力「iPodを日本で一番売りたい」--ビックカメラ有楽町店に聞く新iPodの魅力
発表後初の週末となった9月13日に、新iPodファミリーの店頭イベントを開催したビックカメラ有楽町店本館で、店長の石川勝芳氏に、iPodの販売状況と店内での取り組みについて伺った。

■コラム

ソフトバンク株価の下落加速--iPhone一巡し資金繰りを懸念ソフトバンク株価の下落加速--iPhone一巡し資金繰りを懸念
日経平均が約4年10カ月ぶりに1万円の大台を割り込む中、ソフトバンクの株価が、全般相場の低迷にも増して下落が加速している。
ユーザー中心アプローチの時代ユーザー中心アプローチの時代
企業におけるネットマーケティングの成否の分かれ目は、ユーザ行動特性の理解と「ユーザ中心」に基づく戦略・設計にある。ビービットの500を超えるユーザビリティコンサルティングの実績をもとに、ビジネス成果を最大化するネットマーケティングの本質に迫る。
台頭するスーパーインフルエンサー--Universal McCann調査より台頭するスーパーインフルエンサー--Universal McCann調査より
Universal McCannが調査報告で論じた「新たなスーパーインフルエンサー」の台頭。ここでは、インターネットだけでなく実世界でも大きな影響を及ぼすスーパーインフルエンサーについて検証する。

企画特集

KDDI「SaaSソリューション」KDDI「SaaSソリューション」
〜社内コミュニケーションの課題への解決策とは〜
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」
【第1回】開発者に訊く!各機能と開発の狙いとは

ブログネットワーク

アルファブロガー

外資系エグゼクティブの日々I am Jamming!
外資系エグゼクティブの日々
村上敬亮 情報産業の未来図ネットワーク型産業構造への衣替え?
村上敬亮 情報産業の未来図
クロサカタツヤの情報通信インサイトグッバイ、レバレッジ!(1)
クロサカタツヤの情報通信インサイト
末吉隆彦 ロケーションウェアの「空」と「実」9月イベントお知らせ
末吉隆彦 ロケーションウェアの「空」と「実」
ケータイ時代のスタンダードiPhonista Nightの事後報告
ケータイ時代のスタンダード
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance新サービスをローンチしました
江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance
鈴木健の天命反転生活日記パラレルワールドとしての電脳コイル
鈴木健の天命反転生活日記

読者ブロガー

WEB製作者の為のSEO対策スパム
WEB製作者の為のSEO対策
オープンソースCMS GeeklogがWEBの標準になる日OSC2008Tokyo/Fallで勉強会大集合開催
オープンソースCMS GeeklogがWEBの標準になる日
インターネットの裏側を探しましょ月5000円を得るための代償
インターネットの裏側を探しましょ
ネットのニュース.logiPhone2.2では、絵文字に対応?
ネットのニュース.log
それでも開発は続くよすでに土砂降りのIT業界
それでも開発は続くよ

リサーチ

■リサーチコラム

薬事法規制の厳しい健康食品に代わり、増え続ける化粧品メーカー
薬事法規制が厳しくなる今、特に規制が厳しい健康食品にかわって化粧品を販売しようとする企業が増えている。そこで、覚えておきたい化粧品と薬事法の関係について簡単にまとめた。
携帯電話の待ち受けに関する調査--最も利用される画面は「自分で撮影した写真」
携帯電話の待ち受け画面に関する調査を実施したところ、10・20代は飽きやすく待ち受け画面を頻繁に変更する傾向にあり、30・40代は季節感や臨場感を重視することが明らかとなった。
電子マネーによるライフスタイルの変化に関する調査--電子マネーコアユーザーは、高所得者層
電子マネーによるライフスタイルの変化に関する調査したところ、電子マネーを活用するのは高所得者層に多く見られた。また、1度に1万円以上チャージするユーザーは10%強であることも明らかになった。

■調査レポートダウンロード

CMS未導入企業300社へのアンケート 担当者のホンネを徹底追求
中小企業における情報セキュリティ対策の問題点とその解決策としてのUTM

■調査発表

「Modular Concept端末の登場と関連サービス分析、及び、市場展望」無料レポートを発表
第22回価格.comリサーチ「デジイチ徹底調査!―あなたのこだわりは?―」結果
調査結果「成人の適齢は?『20歳』4割半、『18歳』は2割半」

イベント情報

コーチング基礎講座
主催:ピープルスタッフ株式会社
広域IPネットワーク構築応用技術
主催:NTTラーニングシステムズ株式会社
IPネットワーク技術入門
主催:NTTラーニングシステムズ株式会社

CNET Japan セレクション

ココが変わった、新型「ニンテンドーDSi」--「ニンテンドーDS Lite」と比較
任天堂が11月1日に発売する新型ゲーム機「ニンテンドーDSi」はどんな点が新しいのか。既存のニンテンドーDS Liteと比較するとともに、新機能を紹介する。
フォトレポート:本体が分離するNTTドコモの「セパレートケータイ」の謎に迫る
NTTドコモは家電展示会「CEATEC JAPAN 2008」において、端末が2つに分離できる携帯電話「セパレートケータイ」を展示している。どのような仕組みなのか、何ができるのかを、写真で紹介する。
話題のスマートフォン、写真で見るBlackBerry Bold
RIM製スマートフォン「BlackBerry」の新モデル「BlackBerry Bold」を2008年度第4四半期にも発売すると発表したNTTドコモ。話題のBlackBerry Boldを写真で紹介する。
こんなものもありました--CEATECで見つけたオモシロ新技術たち
幕張メッセで開催されている展示会「CEATEC JAPAN 2008」では、幅広い分野の最新技術が一堂に会している。ここではその中でもユニークな新技術や展示を紹介する。
「iPhone 2.2」アップデートの概要が明らかに--App Storeのインターフェースなど変更
アップルは、新たな「iPhone 2.2」アップデートのリリースに向けて準備を進めている。Safariに加え、App Storeのインターフェース変更などが予定されている。
ケータイはまだまだ進化する--CEATECで見た未来の技術
幕張メッセで開催されているデジタル家電の展示会「CEATEC JAPAN 2008」では、携帯電話関連の新技術が数多く展示されている。その様子を写真で紹介する。

今日の見どころ

こんなものもありました--CEATECで見つけたオモシロ新技術たち

ケータイはまだまだ進化する--CEATECで見た未来の技術

まるで「宇宙ケータイ」--太陽電池で発電する、au端末のコンセプトモデル

レビュー

[レビュー]2011年画質を備えた高画質、多機能Blu-ray--ソニー「BDZ-X95」
ソニーのBlu-ray Discレコーダー新製品が登場した。2007年から引き継がれる「やりたいことから選ぶ」シリー
今週の新製品総チェック:よりモバイルPCとして進化した「Let's note」が登場
松下電器産業の「Let's note」、デルのデスクトップPCとPC新製品が数多く登場した。Let's noteは9時間駆動
今週の新製品総チェック:フルサイズCMOS搭載のキヤノン「EOS 5D Mark II」が登場
キヤノンからもフルサイズCMOSセンサを搭載した「EOS 5D Mark II」が登場した。合わせてコンパクトデジカメ
今週の新製品総チェック:第4世代iPod nano登場、ソニー「α」、松下「LUMIX」に新機種も
デザインを一新したiPod nano、容量増されたiPod touchなど、新iPodファミリーが登場した。その後を追うよ

CNET_ID

メンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。