トラックバックで振り返る最終回

山岸広太郎(CNET Japan編集部)2004年06月28日 10時00分

 5月10日から今日まで8週間に渡ってサーチエンジンを特集してきた。特集の開始前にはGoogleのIPOの発表があり、連載の間にはYahoo! JAPANのサーチエンジン切り換えなど数々のビッグニュースが飛び出し、特集自体も多くの方に読んでいただいた。

 また、トラックバックという機能を利用して、多くの方々から記事に対するコメントをフィードバックしていただいた。特集に対するトラックバックの総数は6月25日現在で59にものぼる。

 8週間の特集の中では編集部として重要だと考えるテーマを取り上げてきたが、必ずしも全ての論点を網羅できたわけではない。特集の取材を完了した後も、新しい動きが次々に出ている。年内にはMSNが独自に開発するサーチエンジンの投入も明らかにされているし、マイクロソフトの次期OS「Longhorn」ではOSレベルで検索などのインターネット機能を強化すると言われている。

 最終回となる今回はいただいたトラックバックの内容をみながら、特集を振り返って行きたい。

5月10日 第1回    検索市場の変化と各社の戦略
5月17日 第2回  日本人は検索が苦手?国内市場の独自性に迫る
5月24日 第3回  Yahooが検索エンジンを自社開発した理由
5月31日 第4回  対談:日本における検索の未来 - 橋本大也 vs 志立正嗣
6月 7日 第5回  クリエイティブ戦略を貫くグーグル
6月14日 第6回  「何が起きるか分からない」----検索広告の可能性
6月21日 第7回  サーチエンジン市場激変、専門家はこう見る
最後に

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5月10日 第1回 
検索市場の変化と各社の戦略

 初回の記事では検索市場のこれまでの変化を米国と日本の両方についてまとめた。CNET Japan で検索サービス特集 : NDO::Weblogでは、

「今回の特集で個人的に面白かったのは後半に掲載されてる国内検索サービスの過去といまです。Google と Yahoo! の競争など、海外を中心とした検索がらみの話題は他のサイトでも多く語られて来ましたが、意外と国内のものは情報としてまとまっているものは少い印象がある中で、貴重な記事だと思います。」

と、今まであまり振り返られることのなかった国内の検索動向をまとめた点を評価していただいた。今回の特集では独自の検索エンジン開発を止めてしまったgooなど国内勢にも取材をしたかったが回数の都合で見送ってしまった。機会があれば、国内の検索エンジンについてももう少し掘り下げてみたい。

 また、Aga-Ye!! : Kasedac: CNET Japanの特集:検索エンジンの過去・現在・未来では

「キーワード広告や検索エンジンでの検索結果で上位を占めるWebサイトは、ますます有利になり、そうでないサイトはどんなに有名なブランドであろうと、やがては淘汰されていく。ことGoogleに関していえば、リンク関係がPageRankに重大な影響をもたらす。こうした生存競争は、Webの生態系をどう変えていくのだろうか?検索エンジン市場の展望のレポートにヒントを期待したい。

 一方、現在の日本の検索エンジン市場の特性もぜひ踏まえて欲しい。今回の記事では、日本での検索エンジン史にも言及している。「NTT DIRECTORY」とか「千里眼」とか。現在の日本のWebトラヒックは、U.S.と較べるとGoogleよりも、まだまだYahoo Japanのようなポータルサイトの影響力が大きい。これがどういう理由によるものか?また、今後はどう変化していくのか?興味は尽きない。」

と、米国と比べてYahooが強いという日本市場の独自性を指摘していただいた。この点については第2回で更に掘り下げた。

 また、[eN] 検索市場の変化と各社の戦略では、

「そして、Googleがサービスを拡充し、ある意味でのポータル化が進んでいます。それに対して、Yahoo!とMSNがどのような対策を打ってくるか、非常に興味深いところです。Microsoftはデスクトップを押さえていますからね。GoogleがインターネットOSとして機能するかどうか、なんていうのも注目でしょう。」

と、Google、YahooにMicrosoftを加えた3強の戦いがソフトウェア/インターネット産業全体にとって非常に重要になるという意見をいただいた。

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