日本では、ケータイの充電コネクタの形状は各キャリアでほぼ統一されている。一方、海外ではメーカーによって形状が異なるのが当たり前だ。日本と違い、海外ではメーカー主体で端末が開発されているため、メーカーがそれぞれ個別の充電コネクタを採用しているのが“常識”なのである。
中国のトンデモケータイもこの状況は同じで、メーカーごとに充電コネクタ形状はバラバラ。とはいえ基本設計は同じデザインハウスが行っているようで、大別すると数種類に分類できるようである。また最近ではminiUSBコネクタを備えたトンデモケータイもあり、PCやデジカメで利用する汎用のUSBケーブルで充電できるものも増えている。
ケータイを頻繁に買い換えたり、家族で別のメーカーのケータイを使っているときなどは機種ごとに充電器を個別に用意するのは面倒なもの。そう思う中国人は実際多いようで、そんな「市場ニーズ」に応えたトンデモな製品があちこちで売られているのだ。まずはこの写真を見て欲しい。
カラフルなボディーにクリップ状の金属の爪を備え、そして手のひらサイズ。いったいこれは何の商品なのだろう?文房具かっ?──でもこれはケータイショップのショーケース。こんなところで文房具なんぞ売っているワケなく、これはケータイアクセサリの何かに違いないのである。
実はこれらはケータイのバッテリを家庭のコンセントから直接充電するバッテリ充電器なのだ。ケータイを充電するのではなく、バッテリをそのまま直接充電しちゃうというかなり強引なブツである。しかもあらゆるケータイのバッテリに対応してしまうらしい。うーん「万能バッテリ充電器」って奴なんでしょうか?でも「万能」と聞くと結局は騙されちゃう夜店で売っている十徳ナイフなどを思い浮かべてしまうもの。果たしてこの充電器は本当に使い物になるのだろうか?
ちなみに最近では中古ケータイを買うと「はい」とこれを渡されることも多い。中古屋もいちいちケータイと一緒に充電器を保管しておくのは面倒。そのためか中古屋で充電器が欲しいというと「向こうに行けばいくらでも売っているからそっちで買え!」なんて言われることも当たり前だったりするのね。
てなことで、使い勝手を試すために早速1つ買ってみました。ちなみに中国では数百円で売っている店もある。恐ろしく安いが、まぁそれなりのクオリティーってことなわけ。本体サイズはバッテリを充電するには小ぶりに感じるし、全体の作りの安っぽさもあってか「うーん、やっぱりまた騙されたのかオレ?」とかなりナイーブな気分にさせてくれる……。
充電器本体背面には折りたたみ式のコンセントプラグがあり、使わないときは収納できるのが便利。また本体上部の透明なパーツは全体がクリップ状になっており開くようになっている。そしてその内側には可動式の金属の爪が2本伸びている。精密機器というよりも「そこら辺にある材料で適当に作りました」と言わんばかりの怪しさがプンプンしており、こんなもので本当にバッテリの充電ができるのかちょっと不安(笑)。ま、とにかくさっそくやってみよう。
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