ロサンゼルス発--Microsoftは米国時間11月18日、Professional Developers Conference(PDC)の2日目の講演で、「Office 2010」ベータ版のほか、「Internet Explorer 9」(IE 9)に関する初めての詳細や、「Silverlight 4」について言及した。
最初に登壇したWindows部門担当プレジデントのSteven Sinofsky氏は、「標準と現実の間での釣り合いがある」と述べ、MicrosoftがIE 9で向かう方向性について言及した。
同氏によると、Internet Explorer 9の開発が始まって約3週間が経過しているという。
Sinofsky氏は、一部の分野においては改善が必要であることを認めた。その1つはAcid 3ベンチマークで、IE 8はこのテストで100点中20点、IE 9は現在100点中32点であるという。
パフォーマンス、特にJavaScriptのパフォーマンスも、改善が必要な分野である。Sinofsky氏はWebKit.orgのSunSpiderベンチマークを披露し、そのほかの主要ブラウザのテスト版と同じ状況でIE 9を表示した。IE(IE 7とIE 9)の早期版は、SunSpiderのパフォーマンスがそのほかのブラウザよりも劣っていた。
さらに、IE 9のレンダリングエンジンは、テキストとグラフィックのレンダリングをグラフィックチップにシフトする予定である。一部のブラウザでは3D処理の一部をPCのGPUにシフトしているものもあるが、標準的なテキストとグラフィックをハードウェア面で強化するのはIEが初めてであるとMicrosoftは述べている。
開発部門を指揮するScott Guthrie氏は講演でSilverlightとSilverlight 4について述べた。
次期版の優先事項には、ウェブカムやマイクといったメディア機能の強化や、プレミアムコンテンツのアウトプット保護などが含まれている。また、Silverlight 4では、ブラウザ外でのSilverlightを強化している。
Guthrie氏は、ローマ字フォントのほか、アラビア文字、ヘブライ文字、漢字、そのほかのアルファベットなどをサポートした新しいテキストエディタなど、Silverlight 4の技術面での機能の一部を紹介した。
Silverlight 4のベータ版はダウンロード可能になっているとGuthrie氏は述べた。正式版は2010年前半にリリースされる予定となっている。
Office部門担当シニアバイスプレジデントのKurt DelBene氏は、Office 2010のベータ版、企業向け「Office Web Apps」のベータ版、Windows Mobile 6.5向け「Office Mobile 2010」ベータ版が利用可能になっていることを発表した。
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