「iPhone 15 Pro」過熱の原因は「iOS 17」のバグなど--アップルが説明

Patrick Holland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2023年10月02日 08時52分

 苦情が相次いでいる新しい「iPhone 15 Pro」と「iPhone 15 Pro Max」の過熱は、「iOS 17」のバグなど複数の要因に起因している可能性があるという。Appleが米国時間9月30日、米CNETに伝えた。

iPhone 15 Pro
提供:James Martin/CNET

 同社は、これらの新型スマートフォンに採用されているチタンフレームやアルミニウム製の内部構造がこの問題の要因ではなく、それらは、これまでの「Pro」モデルに採用されていたステンレススチールよりも放熱性に優れていると述べた。

 「iPhone 15」シリーズが発売された数日後から、新しい端末が過熱したり、異常に熱くなったりするという話がソーシャルメディアで共有されるようになった。充電中に持てないほど熱くなったというユーザーもいる。一方、充電中でも29度程度にしかならないことを示す赤外線サーモグラフィーの画像を投稿したユーザーもいた。

 筆者は、レビューのためにiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxを使用していたが、過熱で困ることはなかった。「MacBook Pro」の140Wの電源アダプターを使用して充電した後に、iPhone 15 Pro Maxが著しく熱くなったことはあった。また、「バイオハザード ヴィレッジ」を30分間プレイした後に、本体はかなり温かくなった。

 「iPhoneが予想よりも熱くなる可能性のあるいくつかの条件を特定した」と、Appleは米CNETにコメントした。「デバイスをセットアップまたは復元した後の最初の数日間は、バックグラウンドのアクティビティーが増えるため、デバイスが温かく感じられる可能性がある。また、一部のユーザーに影響しているiOS 17のバグを発見しており、ソフトウェアアップデートで対処する予定だ。もう1つの問題は、サードパーティーアプリに対する最近のいくつかのアップデートによって、システムに過負荷がかかっていることに関連している。これらのアプリ開発者とともに修正に取り組んでおり、リリース作業を進めている」(Apple)

 技術レビューアーのFaruk Korkmaz氏は先週、「Instagram」アプリを起動してから数分以内にiPhone 15 Pro Maxの温度が約37度まで上昇する様子を示す動画を公開した。同氏が所有するiOS 17搭載の「iPhone 14 Pro Max」でも同じことが生じた。

 Appleは、Instagram、「Asphalt 9」、「Uber」など、iOS 17向けの一部のサードパーティーアプリに対する最近のアップデートによって、「A17 Pro」チップのCPUに過負荷がかかり、iPhoneが通常よりも熱くなると説明した。同社はサードパーティーの開発者と協力して修正に取り組んでいる。これを受けてInstagramは9月27日、同社アプリのアップデート版をリリースしたという。

 Instagram、Uber、およびAsphalt 9の開発元Gameloftにコメントを求めたが、どの企業からも直ちに回答は得られなかった。

 iOS 17のバグに対処するソフトウェアアップデートがいつリリースされるのかに関する言及はなかったが、その修正によってiPhoneの性能が低下することはないとAppleは説明している。

 同社は充電について、iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxは、USB Power Delivery(USB PD)などのUSB-C規格に準拠する任意のUSB-Cアダプターに対応すると述べた。同社によると、iPhoneは最大27Wまでに充電電力を制限するように自動調整しており、その結果、20W以上の充電器を使用している場合は、端末が一時的に熱くなる可能性があるという。

iPhone 15 Pro
提供:James Martin/CNET

 Appleのサポートページには、iPhoneは初めて設定する時、バックアップから復元する時、ワイヤレス充電する時などに温かく感じられる場合があると書かれている。筆者もこれまでに、数多くの過去のiPhoneモデルや「Android」スマートフォンで、それを経験している。

 iPhone 15 ProまたはiPhone 15 Pro Maxを所有していて過熱の問題が発生しているユーザーは、AppleがiOS 17のアップデートをリリースするまでの間に、いくつか試せる対策がある。まず、「コントロールセンター」または設定アプリの「バッテリー」セクションで「低電力モード」をオンにする。これによってバックグラウンドタスクが強制終了され、ディスプレイのリフレッシュレートが一時的に60Hzに制限されて、明るさが低下する。次に、直射日光の当たる場所や過度に高温な環境に端末を長時間置かないようにする。また、Korkmaz氏のようにアプリが問題と思われる場合、設定アプリの「一般」セクションで、バックグラウンド更新を無効にする。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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