東急不動産と鹿島建設は9月8日、東京都千代田区九段南の「九段会館テラス(KUDAN-KAIKAN TERRACE)」を10月1日に開業すると発表した。旧九段会館を一部保存した新旧融合デザインになっており、IoTソリューションや職域食堂、医療サービスなどの機能性も持たせる。
九段会館テラスは、登録有形文化財建造物である旧九段会館を一部保存しながら、最新テクノロジーの活用や企業の健康経営など、現代のさまざまなニーズを具現化し、建て替えたもの。地下3階、地上17階で、カフェやオフィス、クリニック、飲食店などを備える。
会員制シェアオフィス「ビジネスエアポート九段下」には、「九段食堂 KUDAN-SHOKUDO for the Public Good」を併設し、定食や産直サラダステーションを設置。クリニックとも連携し、健康状態に合わせたメニュー選びをサポートする。
国内のオフィスビルへの導入は初となるスマートガラス「View Smart Glass」を備え、建物屋上に設置したセンサーとAIにより、太陽の位置や天候に合わせてガラスの透過率を4段階で自動調整。室内に差し込む自然光、熱量を最適化し、空調や照明によるエネルギー消費量の削減を目指す。ガラス面も確保できるため、視界を塞ぐことのないとしている。
施設内では、データ連携基盤「Smart City Platform」を活用し、混雑状況検知をはじめとするIoTソリューションを一元運用。ICカード連動エレベーターや、非接触・抗菌・換気できる仕組み、吸引式のハンドドライヤーを取り入れるなど、新型コロナウイルス感染症対策も施す。
旧九段会館の建物北側と東側部分のL字状に保存した新旧融合デザインで、バンケットルームは、創建時の姿を復原。建物正面の玄関ホールは、創建当時から床や壁に用いられてきた大理石を活用し、重厚な雰囲気を持たせたという。
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