パナソニック 空質空調社は、非住宅空間における空気質の課題解決に特化した実験施設「AIR HUB TOKYO(エアハブトーキョー)」を東京・日本橋に開設すると発表した。デザイン起点で顧客共創を目指す。開設は6月1日。
AIR HUB TOKYOは、オフィスや商業施設、クリニックといった非住宅空間における空気の課題に特化した施設。不動産オーナーや不動産管理会社、設置、施工会社などのビジネスパートナーとともに、共創を目指す。パナソニック ホールディングス 執行役員デザイン担当の臼井重雄氏は「自前主義ではなく、パートナーとともに豊かさを考えていくことがすごく大事な時代。パナソニックが家電で培ったノウハウをホテルや街など非住宅の分野へ拡張していきたい」とその位置づけを説明した。
約150平方メートルのスペースに、プロトタイプ検証スペースやワークショップスペース、施工・メンテ検証スペースなどを設け、顧客に寄り添ったソリューション開発を手掛けていく計画。施設の天井はスケルトン仕様で、室内も壁による仕切りがない空間になっているため、プロトタイプを実際に設置し、機能性や施工性、メンテナンスのしやすさなどの検証もしやすくなっているという。
パナソニック 空質空調社企画本部デザインセンターセンター長の木原岳彦氏は「機器の単体販売だけではなく、システム提案から施工、メンテナンスサービスまで、お客様と繋がり続けることが大事。ビジネスパートナーの方とのバリューチェーンを構築していきたい」と今後をビジネスのあり方を示す。
プロトタイプ第1弾として、空質7要素(温度、湿度、清浄度、気流、除菌、脱臭、香り)を最適に制御した空間ソリューション「Reboot Space(リブート・スペース)」のコンセプトモデルを設置。目に見えない空気に対して、心地よさの数値化や表現方法の開発と検証も実施している。
パナソニックでは、2021年に6808億円だった売上を、HVAC、電材、住建ルートなどの拡大により、2025年に1兆円まで伸ばすとしている。
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