KDDIら、移動中のメタバース実証実験--自動運転中の車内でスマートグラス活用

　KDDIは2月25日、「自動運転車と未来のメガネで巡るメタバースの実証実験」を実施すると発表した。

　Visual Positioning Service（VPS）、5Gなどを活用し、位置情報と連動して変化するARコンテンツをスマートグラス「NrealLight」に表示する。搭乗者が移動中の自由時間の充実を目指す。

「自動運転車と未来のメガネで巡るメタバースの実証実験」イメージ図

　2月26日～3月10日、東京臨海副都心お台場エリアの「ヴィーナスフォート」前のセンタープロムナードと、「ダイバーシティ東京」前のセントラル広場を往復する自動運転車で実施する。

　高品質にレンダリングした限りなく人間に近いビジュアルのバーチャルヒューマンが、自動運転中となる約1.3km、10分のガイドを担当する。行きの道では雪に覆われた冬景色の中に可愛らしい動物たちが登場し、帰り道では暖かな春の訪れを感じさせる花々や蝶が舞う。冬に登場した動物は春の装いに変化するという。

　走行中の自動運転車内という、動く空間内における指定位置への正確なARコンテンツの表示と、5GやXRを活用した移動中の新たなエンタメコンテンツとしての有効性、実現可能性を検証する。

　実証実験は、日本工営が事業プロモーターを務める、東京都の「令和3年度 自動運転移動サービス実現に向けたサービスモデルの構築に関するプロジェクト」の一環で実施する。

　全体統括と運用オペレーションの設計を担当するMobility Technologies、VPS技術を開発、評価検証するKDDI総合研究所、自動運転車両を提供、運行するトヨタ自動車、自動運転システムを開発、提供するティアフォー、XRコンテンツのストリーミング技術の提供とコンテンツ構築を担当するMawariの4社共同のプロジェクトになるという。