日本テレビホールディングス(日テレ)は2月3日、インターネット上で動くキャラクターを広告やイベントに活用する「VTuber」事業を分社化し、新会社「CLAN ENTERTAINMENT(仮)」を設立すると発表した。
同日発表した、2020年11月策定の「新しい成長戦略」の中に盛り込んだ「グループ会社の再編統合」の具体案のひとつとなる。日テレは新会社に対して事業譲渡により事業を移転する。
VTuber事業の2020年度以降の急成⻑に伴い、市場や事業の成⻑スピードに合わせて体制を構築、事業を拡充する。1月24日の取締役会で決議し、設立(効力発生日)は4月1日、資本金は1億円、株主比率は日本テレビ放送網が100%。代表取締役には、日テレのVTuber事業「V-Clan」で代表を務める大井基行氏が就く。本店所在地は検討中としている。
この他にも、同社の基幹システムの開発、運用を担う日テレITプロデュースが、インターネット関連事業を中心に事業を展開しているフォアキャスト・コミュニケーションズを吸収合併し、「日テレWands」として再編する。
また、どの地域で災害が発生しても系列全体の放送機能を堅持することを目的に、番組やCMの放送を支える営業放送システムの開発、保守運用を担う営放プロデュースを日本テレビ放送網が吸収合併する。
番組の制作、編集所機能を持つイカロスと、報道局を中心に人材派遣を行うフェイドインは、日テレ アックスオンの完全子会社となる予定。
音楽、映像ソフトの制作、販売会社のバップは、経営強化と業務効率改善を目的として、音楽著作権管理を行っている完全子会社のバップ音楽出版を吸収合併する。
日テレは、今回のグループ再編統合により、グループ各社の経営効率を高め、グループ全体の総合力の底上げを目指すと説明している。
なお、大規模なグループ再編は、2012年の認定放送持株会社への移行以来10年ぶり。今回の再編で同社のグループ会社は関連会社を除き、連結子会社19社、非連結子会社31社の計50社となる予定。
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