高いデザイン性と機能性を兼ね備えた生活家電で人気のバルミューダが、「BALMUDA Technologies」という新ブランドを起ち上げた。その第一弾の製品となるのが、5Gスマートフォン「BALMUDA Phone」だ。大手キャリアではソフトバンクが取り扱うほか、SIMフリー版も発売。
価格はソフトバンク版が14万3280円(税込)で、「新トクするサポート」適用時の実質価格は7万1640円。SIMフリー版が10万4800円。製造は京セラが手がける。
BALMUDA Phoneは、約4.9インチのフルHD(1920×1080)TFT液晶を搭載。6インチ超えも当たり前となっている、昨今のスマートフォンの中では際立つコンパクトさだ。
サイズは約高さ123mm×幅69mm×厚さ13.7mm、重さ約138g。大きさに対して厚みがあるのは、背面が板状ではなく大きくラウンドした形状になっているため。フラットなのは正面だけで、上下左右のエッジから背面まですべてに曲線を使用したデザインが採用されている。端末だけでなく液晶の角も丸く、右上の隅のパンチホール型のノッチには、約800万画素(F値2.0)のフロントカメラが収まっている。
カラーは黒と白の2色で、白の方は液晶周囲のベゼルまで白い。iPhoneでも「iPhone 8」までは、カラーによって白いベゼルを採用していたが、最近はほとんど見かけなくなった仕様だけに新鮮に映るかもしれない。
筐体は樹脂製で、エッジに近い部分はツヤのある仕上げ、中央部分はザラッとしたきめの細かいシボ加工という同色のツートーンになっている。
バルミューダ代表取締役社長である寺尾玄氏の発表時の説明によれば、目指した質感は「川原の石」とのこと。端末を握ると背面のカーブが手のひらにフィットし、ザラッとした部分が滑り止めとなって安定する一方、指先の感触はツルツルとしていて心地良い。サイズ感や軽さ、端末の重心のバランスも良く、手に馴染んで持ちやすいスマートフォンになっている。
背面には中央にロゴ、上部に二つの丸いくぼみがあり、向かって右側が約4800万画素(F値1.8)のメインカメラ、左側が電源ボタン兼指紋認証センサーになっている。
この電源ボタンは端末を左手で持ったときに、ちょうど人差し指がかかる位置に配置されていて、自然に指先がフィットする。一方で、端末を右手で持ったときには、持ち替えないとやや押しづらい位置となる。
筆者は右利きなので、普段はスマホを左手で持って右手で操作するが、片手操作するときは右手に持つことが多い。ユニバーサルデザインでないという意味でも、思い切ったデザインと言える。
CPUには「Qualcomm Snapdragon 765」を採用。内蔵メモリーはROMが128GB、RAMが6GB。ディスプレイはフルHDだが画面サイズも含めて、動画の視聴やゲームをごりごり楽しむのに向く端末ではない。一方で基本的な動作は軽快で、使用していてストレスを感じるようなことはなかった。OSは「Android 11」で、アップデートもサポートする。
バッテリーは2500mAhで、やはりサイズなりに小さい印象。バッテリー持ちは筆者のように頻繁にカメラを使用するような使い方だと、翌朝には充電が必要といった感じだ。
なお、充電ケーブルやACアダプターは付属しておらず、オプションとして販売される(各2970円)。ロゴ入りの専用ACアダプターは高速充電にも対応。ちなみに本体にケーブルを接続すると「キュイーン」という効果音が鳴る、遊び心溢れる演出もある。
ラウンド状の背面からは意外だが、ワイヤレス充電にも対応。ただし、平置きタイプやスタンドタイプの充電台とは、あまり相性が良くない。ラウンド状の背面は手にフィットする一方で、スタンドやホルダーで安定しないというデメリットもある。
背面にマークはないが、おサイフケータイにも対応。防水、防塵性能は生活防水レベルのIPX4、IP4Xで、少々の雨くらいなら平気だが、お風呂など水場での使用は難しいだろう。
なおSIMフリーモデルには、2万4200円で2年間、水没などの全損時にも交換補償される「BALMUDA Phone Care」という補償サービスも用意されている。
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