米国でかつて情報機関や軍に属していた3人の人物が、ハッキング関連の容疑に関して米司法省に合計168万5000ドル(約1億8400万円)の罰金を支払うことで合意した。この3人の中には、主要VPNプロバイダーのExpressVPNで最高情報責任者(CIO)を務める人物が含まれていた。
米国時間9月14日にこの件を最初に報じたReutersの記事によると、ExpressVPNのCIOを務めるDaniel Gericke氏ら3人は、かつて米国の情報機関の工作員あるいは軍人として「Project Raven」に関与し、アラブ首長国連邦(UAE)の雇われハッカーとして活動。この際にUAEの敵国へのスパイ活動に協力したという。
米司法省の発表によると、被告3人は起訴猶予と引き換えに、米国当局への協力と罰金の支払いに同意した。3人はまた、外国および米国でのセキュリティクリアランスを剥奪され、今後の就業についても制限が設けられる。この発表の前日となる13日には、ExpressVPNが、Kape Technologiesに9億3600万ドル(約1022億円)で買収されることを発表している。Kape Technologiesは、かつてアドウェアを配信していた企業で、イスラエルの監視エージェントとかつてインサイダー取引で有罪判決を受けた富豪が共同で設立した企業だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」