米国際貿易委員会(ITC)の判事は米国時間8月13日、GoogleがスピーカーメーカーSonosの保有する特許5件を侵害したとの仮裁定を下した。
この裁定は予備的なもので、ITCは12月13日の最終決定でこれを承認するか破棄するかを判断できる。
今回の裁定は、Sonosが2020年1月に起こした訴訟を受けたものだ。同社は、Googleの音楽サービスとSonosのスピーカーをうまく連動させるために提携したのを機に、Googleに技術を盗まれたと主張している。Sonosは、別々の部屋でオーディオを聴けるようにする技術などについて、Googleに5件の特許を侵害されたと訴えた。
その6カ月後、GoogleはSonosを反訴し、Sonosが音楽ライブラリーの検索機能、ノイズキャンセリング、ワイヤレス接続などに関する特許5件を侵害したと主張した。
ITCの主任行政法判事Charles E. Bolluck氏が下した今回の裁定では、Googleが1930年の関税法に違反したとの判断が示された。ただしBolluck氏は、具体的に何が同法に違反したかについては説明しなかった。
Sonosとの争いは、Googleが連邦当局および州当局からその規模や競争慣行について厳しい監視を受けている中で生じた。Googleは米司法省による画期的な訴訟や、超党派の州連合による訴訟など、独占禁止法に関する大規模な訴訟を複数提起されている。規制当局と検察はGoogleの検索と広告の事業や、世界で最も支配的なモバイルOS「Android」など、Googleに関するあらゆることを調べている。
Sonosは13日、ITCの仮裁定を称賛した。同社の最高法務責任者を務めるEddie Lazarus氏は声明で、「Sonosが特許を有する発明をGoogleがあからさまに侵害したとITCが認定したことは喜ばしい」と述べた。
Googleの広報担当者Jose Casteneda氏は声明で次のように述べた。「当社は、Sonosの技術を使用しておらず、製品の品質とアイデアの優秀さで競っている。この仮裁定に同意しておらず、今後の審査プロセスにおいても引き続き主張していく」
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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