NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とパナソニック システムソリューションズ ジャパンは6月8日、共創環境「CROSS LAB for Smart City」において、顔認証を統合IDとするデータ利活用事業の共創を開始したと発表した。顔認証による入退室とパーソナルな照明、空調制御による生産性向上を目指す。
今回の事業共創は、NTT Comのデータ利活用基盤の1つである「Smart Data Platform for City」と、パナソニックの「顔認証 入退セキュリティ&オフィス可視化システムKPAS(ケイパス)」を連携し、実施するもの。
Smart Data Platform for Cityは、人の流れや施設内外の情報、ロボットなどのモノの情報など都市に点在するさまざまなデータをシームレスに融合できるプラットフォーム。今まで、システムやサービスによって、独立していたデータを横断的に収集し、活用することで、データ利活用の加速を目指す。
今回の、顔認証を統合IDとするデータ利活用事業では、Smart Data Platform for City上で、顔画像とひもづいた情報を統合IDとして管理し、CROSS LABのさまざまなシステムと連動させるとのこと。入退ゲートの顔認証で得た属性情報に応じて、室内のエリアごとの照明や空調を制御するなど、ストレスの少ないオフィス環境を構築する。利用者はIDカードの紛失などによるセキュリティリスクを低減できるほか、非接触での認証が可能といったメリットもある。
NTT Comでは「今後は、連携できる設備を増やし、さらに多くの価値を提供できるように検討している」としており、オフィス内のエレベーターを顔認証で制御し、行き先階に応じてエレベーターを動かすことで、朝の通勤時などの混雑緩和につなげるといった使い方も想定しているという。
共創の場となるCROSS LAB for Smart Cityは、デジタルツインコンピューティング(DTC)を活用した社会課題解決やスマートシティのまちづくりに向け、さまざまなパートナーと、オープンでアジャイルな開発と共創ができる場として設置。約300平方メートルある室内のうち約200平方メートルが検証スペースとなる。
室内にはビーコンのほか、人感センサー、TOFセンサー(人流カウント)、環境センサーなどを配置し、入り口付近には、パナソニック製の顔認証機器を装備するを設置している。
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