Tesla車の購入におけるビットコインの受け付けを停止するという、Teslaの最高経営責任者(CEO)Elon Musk氏による米国時間5月12日のツイートは、仮想通貨業界に衝撃を与えた。同氏の発表を受けて、ミームから生まれたドージコインを含む複数の仮想通貨が急落した。
ビットコインは12日、14%急落して4万9000ドルを割り込んだ。13日には、5万ドル前後まで少し回復している。ビットコインが2月と3月に急騰したのも、Teslaがビットコインに15億ドル(約1640億円)を投資したことを発表し、Tesla車の購入にビットコインを使えるようにすると述べたことが一因とみられる。
ドージコインも、一時37セント前半まで13%下落した。SpaceXのCEOも務めるMusk氏が支持していたドージコインは、先週末に米人気バラエティー番組「サタデー・ナイト・ライブ」に出演した際の同氏の発言を受けて、下落し続けている。
ビットコインなどの仮想通貨は、当初は分散型のデジタル通貨を想定したものだったが、近年は投資の対象となっている。新型コロナウイルスのパンデミックが始まる前、ビットコインの価格は9000ドル弱だった。2021年4月には、6万5000ドル近い過去最高値を記録している。ドージコインは、ジョークとして生まれた仮想通貨で、2021年初頭の価格はわずか5セントだった。それが、「サタデー・ナイト・ライブ」へのMusk氏の出演に期待が集まった先週には、74セントまで上昇していた。
Musk氏は、ビットコインによる決済を停止する理由として、「ビットコインのマイニングと取引に消費される化石燃料の急増」を挙げている。
同氏はツイートの中で、エネルギー消費量がビットコイン比で1%未満の他の仮想通貨の採用を検討しているとも述べた。
Tesla & Bitcoin pic.twitter.com/YSswJmVZhP
— Elon Musk (@elonmusk) May 12, 2021
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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