Zホールディングス(ZHD)の連結子会社であるYJキャピタル(YJC)とLINE Ventures(LV)は4月1日、YJCを承継会社として合併し、「Z Venture Capital(ZVC)」に商号変更して事業を開始したと発表した。
代表取締役社長には堀新一郎氏(旧YJキャピタル代表取締役)が就くほか、取締役会長には黄仁埈氏(Zホールディングス専務執行役員CGIO、旧LINE Ventures代表取締役)、取締役COOには都虎吉氏(旧YJキャピタル取締役)、取締役には崔ボラ氏(Zホールディングス執行役員 Global事業投資統括部)がそれぞれ就く。
3月1日に、ZHDとLINEの経営統合が完了し、新体制に移行したことにともない、双方のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)である、YJCとLVを合併。両社の投資機能・活動を承継会社であるZVCに統合したという。また、CVC機能の統合にともない、ZVCの日本国内投資および、韓国・米国・中国・東南アジアなどのグローバル投資ファンドとして、新たに300億円の新ファンド「ZVC1号投資事業組合」を組成した。
ZVCは、日本国内のみならずグローバルで投資活動を進めるとしている。ZHDの中核事業であるコマース、メディア、FinTechの3領域に加えて、ヘルスケア、サイバーセキュリティ、B2B ソフトウェア領域などにも積極投資する。創業間もないシード期のスタートアップから、事業の拡大フェーズに入ったミドルからレイター期のスタートアップまでオールステージで投資活動を行うことで、投資先の継続的な成長支援に注力していくという。
グローバル投資の面では、韓国、東南アジア、米国、中国での投資活動を推進。各国の市場動向に応じて、フレキシブルな投資を行っていくという。まずは、コンシューマー向けサービス、eコマース、FinTech、O2O/モビリティ領域に注力し、投資活動を行うという。
さらに、投資先のスタートアップに対しアジア進出への支援を行うために、AI、ロボティクス、ブロックチェーンを含むディープテック(研究結果などにより裏打ちされた深い技術)などの分野でフロンティア市場の米国などを開拓。加えて、日本や韓国をはじめとした事業のグローバル展開を支援していく。
スタートアップへの支援については、ZHDグループが提供するサービスとスタートアップとの連携機会を創出するために、ピッチイベントの開催や1on1で担当者との面談機会を提供。さらに、ZHDグループの持つ、メディア、コマース、FinTechといった広範囲にわたる事業や技術のノウハウを提供していく。また、プロダクト導入支援・マーケティング活動支援として、ZHDグループ企業に対するプロダクト提案の機会を設けるという。海外展開支援についても、ZHDグループがサービスを提供する約230の国と地域に広がるネットワークを活用してサポートするという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス