中国の華為技術(ファーウェイ)は現地時間11月17日、サブブランド「Honor」をShenzhen Zhixin New Information Technologyに売却すると発表した。売却額などの条件は明らかにされていない。
同社は発表の中で、「ファーウェイのコンシューマー向け事業は最近、とてつもない圧力を受けている。携帯端末事業に必要な技術的要素を利用できない状態が続いているためだ」とした。
さらに、「今回の動きはHonorに関わる事業者が存続を確実なものとするために実現したものだ。Honorブランドを扱う30以上の代理店や販売店が、最初にこの買収を提案した」としている。複数の報道によると、Shenzhen Zhixin New Information Technologyはこれらの事業者による企業連合(コンソーシアム)だという。
ファーウェイはHonorの売却後、「株式を保有せず、事業運営や意思決定にも関わらない」としている。
Honorは中価格帯のスマートフォンを提供するファーウェイのサブブランドで、同社によると年間7000万台以上を売り上げるブランドに成長した。
今回の売却は米国政府によるファーウェイへの禁輸措置後、同社が受ける初の構造的な影響といえる。
ファーウェイの輪番会長であるGuo Ping氏は9月、ファーウェイには「大きな圧力」が加えられており、絶えず「攻撃されている」としながらも、自社のサプライチェーンを強化するために全力を注ぐと発言していた。「米国は当社を絶えず攻撃しており、法を3度改正した。これは当社の生産と運営に大きな困難をもたらしている」(同氏)
Guo氏の話に反して、ファーウェイは業績を伸ばしている。同社は10月の決算発表で、1~9月の売上高が前年同期比で9.9%増加し、6710億元(約1兆700億円)に達したと報告した。
先週末には、Qualcommが4Gスマートフォン用のチップをファーウェイに販売する許可を米国政府から得たとReutersが報じていた。ファーウェイへの禁輸措置に伴い、米国の技術を利用して製造や設計に関わる企業は、ファーウェイに販売をする際にライセンスが必要となっている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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