米連邦取引委員会(FTC)と司法省は、TikTokが2019年の和解合意に基づく子どものプライバシーを保護する義務を履行していない疑いがあるとして調査中だという。Reutersが米国時間7月7日に報じた。2人の情報筋はReutersに対し、この疑惑に関してFTCと司法省から聞き取り調査を受けたと伝えている。
TikTokは短い動画(音楽とシンクロした物が多い)を投稿できる、非常に人気が高いソーシャルメディアアプリで、利用者は10代や若年層の成人が大半を占める。2020年の第1四半期にはさらに人気が急上昇し、調査会社Sensor Towerによる4月のレポートによれば、この期間のAppleの「App Store」とGoogleの「Google Play」ストアからのダウンロード数は20億回以上を記録したという。
5月には、Center for Digital Democracy、Campaign for a Commercial-Free Childhoodをはじめとする10以上の団体が、このアプリの運営企業が、和解合意に定められていた13歳未満のユーザーの個人情報の削除を怠り、児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)に違反している疑いについて調査するようFTCに申し入れていた。
アプリの開発元は2019年、子供たちから個人情報を違法に収集していたことについて、570万ドル(当時のレートで約6億3000万円)の罰金を支払うことでFTCと和解。FTCは、13歳未満の児童の個人情報を保護者の同意を得ずに収集していた同アプリの運営者の行為が、COPPAに違反していると判断していた。TikTokはさらに、保護者や子供たちから苦情を受けたときにその個人情報を削除していなかったという。
TikTokの広報担当者は、「(同社は)全ユーザーの安全性を重視」しており、引き続き「アプリを利用する若者たちを保護する新たな対策を導入していく」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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