米航空宇宙局(NASA)は米国時間7月6日、火星探査機「Curiosity」がシャープ山での「夏の遠征」を開始したと発表した。「Curiosityは遠征が終わるまでに、古代の微生物の生命を支えたのかもしれない条件を探しながら、2014年から探査を続けている高さ5000mの山の新たな区域にまで登れるだろう」としている。
Curiosityが粘土を含む地帯の探査を終えた今、次に大きな関心の的となるのは、硫酸塩を含む地帯だ。
これらの地域から、ゲールクレーターにおける水の歴史が明らかになる。「通常、硫酸カルシウムや硫酸マグネシウムのような硫酸塩は、水が蒸発する際にその周囲で形成される。気候や生命発生の可能性が30億年近く前にどう変化したかを知るもう一つの手がかりだ」とNASAは述べている。
万事順調にいけば、Curiosityは2020年内に硫酸塩地帯に到達するが、その前に広い砂地を迂回しなければならない。2009年に探査機「Spirit」が砂地で立ち往生したため、NASAは、火星の砂の危険性について十分承知している。
Curiosityは、起伏の多い地形を通って約1.6kmを進まなければならない。基本的なルートについてはCuriosity担当チームが計画を立てているが、移動中に障害となる可能性がある地形については、Curiosityの自動システムが警戒と対応に当たる。
Curiosityは、NASAが火星で現在運用している唯一の探査機だが、NASAは7月か8月に予定通り新しい探査機「Perseverance」を打ち上げて、2021年2月に火星に着陸させたいと考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス