Appleは先週オンラインで開催した開発者会議「WWDC」で「iOS 14」を発表した。この最新OSにはホーム画面の新たなカスタマイズ機能、動画をピクチャ・イン・ピクチャで表示する機能、改良されたウィジェット機能、Siriの新たなインターフェース、さらにアプリを整理する新たな方法として「Appライブラリ」が搭載されている。
iOS 14の正式版は、新型iPhoneとともに秋にリリースされる見込みだ。しかし、筆者は既に開発者向けベータ版に触れ、翻訳アプリや背面タップ、新たなグループメッセージ機能、「ミー文字」のカスタマイズなどの機能を試すことができた。
この記事では主要な機能のハンズオンプレビューと、そうした機能がどのように動作するかをお伝えする。
一見したところ、「iPhone 11」で動くiOS 14の見かけは何ら変わらない。だが、右にスワイプするだけで、「Appライブラリ」というページが現れ、そこですべてのアプリが1つの画面に整理されて表示される。
Appライブラリは、「Android」スマートフォンにあるアプリドロワーによく似ていると言えるかもしれない。だが、Appleはカテゴリー別にアプリを分類するという工夫を加えた。例えば、TwitterやInstagramなどのアプリは、まとめて「Social」カテゴリーに分類される。
分類されたそれぞれのグループは大きなアプリフォルダーのようにも見えるが、アプリを使うときに、まずそのグループを開くという手間がない。そこに表示されているアプリのアイコンをタップするだけで起動するのだ。グループのアプリが5つ以上ある場合、4つ目以降のアプリは小さいアイコンのかたまりとして表示される。そのかたまりをタップすると展開されるので、使いたいアプリをタップする。
Appライブラリの検索バーをタップすると、すべてのアプリがアルファベット順に表示される。つまり、「Siri」と従来の検索、ホーム画面、そしてAppライブラリページと、iOS 14ではアプリを見つけて開く方法が増えることになる。
iOS 14の発表で、Appleのアプリは3つの形態になった。通常のアプリと、それらのアプリをベースにしたウィジェット、そして「App Clip」だ。最後のApp Clipについては後述する。「iOS 13」では、ウィジェットは、ホーム画面から左にスワイプした「今日」の表示ページに表示されるだけだった。iOS 14では、ウィジェットを直接ホーム画面に固定できるようになる。ホーム画面を長押ししてからプラスボタンをタップすれば、「ウィジェットギャラリー」が表示される。
ウィジェットギャラリーは、提案されたウィジェットと、ウィジェットを設定できるアプリのリストを混ぜたような機能だ。今回試しているのは開発者向けベータ版なので、ウィジェットはApple製アプリのものに限られている。
ウィジェットは大中小の3サイズがあり、幅はホーム画面に並ぶアプリの2個分か4個分に固定されている。そのため、画面の半端な場所にウィジェットを置くことはできない。サイズの違うウィジェットをホーム画面のアプリの中に並べてみると、iPhoneの画面が新鮮に、魅力的に見えてくる。かつての「Windows Phone」で採用されていたタイルの雰囲気と同じだ。認めたくはないかもしれないが、悪くない。
ホーム画面で一番クールなカスタマイズ機能は、ウィジェットのスタックだろう。ウィジェットをドラッグして、同じサイズの別のウィジェットに重ねるだけでスタックになる。スタックされたウィジェットを開くときは、上下どちらかにスワイプすれば、別のウィジェットがその上に表示される。
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