米議員や規制当局にシリコンバレーのイノベーションを理解してもらうことを目指す政治的唱道団体「American Edge」の設立を、Facebookが支援したと報じられている。The Washington Postの米国時間5月12日の記事によると、American Edgeは、IT業界の進歩を抑制しようとする動きに対抗するもので、IT業界が経済と言論の自由の未来に欠かせないということを議員らに認めさせようとしている。
FacebookはThe Washington Postの取材に対し、American Edgeに協力していることを認めた。米CNETもこの件についてFacebookにコメントを求めたが、本稿執筆時点までに返答はない。
Facebook、Twitter、Googleなどのソーシャルメディア大手については、ヘイトスピーチ、選挙干渉、顧客情報の漏えいなどに関わるスキャンダルが大きく報じられたことで、政府による監視の強化を求める声が上がっている。Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏は、過去に規制を歓迎すると表明したほか、2019年にはガイドラインを策定して各社に守らせるための業界団体を組織することを提案した。
American Edgeは2019年12月に非営利団体として設立され、連携する財団を2020年4月に登録したと報じられている。The Washington Postによると、同団体はIT業界に寄与する広告キャンペーンと学術研究への資金提供を計画しており、「IT大手に強力な規制を課すことは、米国企業を損なう可能性があり、やがては米国企業の競争相手、とりわけ中国を助ける結果を招きかねない」と主張していくという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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