除染を受けるシーンはSFによくあるが、香港国際空港では本物の消毒室が試験導入されている。
利用者はまず手前で検温され、ブースに入って40秒間の消毒を受ける。
この「全身消毒通路施設」は、多面的なアプローチで消毒を試みる。「内部の表面は抗菌コーティングが施され、人体や衣服に付着したウイルスや細菌を、光触媒や“ナノニードル”の技術を使って遠隔で死滅させる」と香港空港管理局は4月26日のプレスリリースで説明した。
さらにBioEm製の消毒液が空中に噴霧される。同空港によると「この装置は、外部と内部の間で二次汚染を防ぐため陰圧に保たれている」という。
香港国際空港は、この「CLeanTech J-1」装置を導入する初の空港だが、同じく香港にあるAsiaWorld-Expo展示場は3月末に、CLeanTech J-1を他に先がけて設置すると発表している。
CLeanTech J-1は、少なくとも今はまだ乗客用ではない。現在は、空港で衛生業務に携わる職員が利用している。人の表面に付着したウイルスを不活化するのには有効な可能性があるが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を治療できるわけではない。
CLeanTech J-1は、香港国際空港における新型コロナウイルス撲滅計画の一部にすぎず、ほかにも共用部分の表面の抗菌コーティングや、紫外線による殺菌機能を搭載したロボットの導入などが計画されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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