フランスのAmazonは、倉庫での新型コロナウイルス対策が不十分なことを理由に裁判所から食料品、医薬品、衛生用品のみを配送するように命じられたことを受けて、現地時間4月15日から倉庫を閉鎖している。また、同社は20日、少なくとも22日まで自宅待機するよう従業員に命じたことを明らかにした。
The New York Times(NYT)が以前報じたとおり、この民事裁判所の命令に従わなかった場合、Amazonには1日あたり100万ユーロ(約1億1700万円)の罰金が科せられることになる。同社は電子メールで寄せた声明で、すでに異議を申し立てており、その審理が21日に行われる予定だとした。
Amazonの広報担当者によると、同社は従業員の安全のために多額の投資をしたにもかかわらず、判決により倉庫の操業を停止することを余儀なくされたという。
同社は、「この判決は、フランスの多くの人々に影響を及ぼすだろう」として、この訴訟を起こした労働組合を批判した。ここで言う「人々」とは、従業員と顧客、それにAmazonを利用して商品を販売している小規模事業者のことだ。また、同社はこの「懲罰的な」罰金を無視できないほど高額だと考えており、倉庫の閉鎖中は従業員に自宅待機を命じることになるとした。
Reutersの報道によれば、フランスのAmazonの責任者を務めるFrederic Duval氏は、現地のニュース専門局BFMTVの取材に対し、「早急に解決策を見つけたい」と語ったという。
一方、この訴訟を起こした労働組合のSUD CommerceはNYTに対し、倉庫の閉鎖中も賃金は支払われると述べたうえで、この閉鎖はAmazonが倉庫の安全対策を改善するまで少なくとも5日間続く見込みだと語っていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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