「単に興味があるから」「必要に迫られて」「なんとなく」と、外国語を学び始めるきっかけは、人によって全く違う。それが、あまりにも自分の日常とは縁のない国の言葉だったりすると、一体どうしてその言語を学ぶことになったのか、どのようにしてその言語を習得したのか、きっかけや方法がとても気になるではないか。本書には、25人のさまざまなバックグラウンドを持つ人たちの、言葉との格闘の様子が綴られている。
英語以外、ロシア語、スペイン語、中国語あたりは「ああ、あの言葉」とだいたい分かるものの、サーミ語、ヤノマミ語、アムハラ語とくると、それがもうどのような発音の言語なのか、想像もつかなくなってくる。しかし、どの言語を学ぶ場合も、繰り返し覚えて使っていくことの繰り返しで、身についていくもののようだ。そして、言葉を学ぶということは、その言葉を話す人々の文化を知ることでもあることが分かる。人が暮らしている環境や生きていくための手段、他人や家族との関わり方などが、言葉そのものに表れるからだ。
コミックも交えた楽しいエッセイを読み進めていくだけで、瞬時に世界一周の旅に出たような気分を味わえる。ここから、新たな言語と出会い、知らなかった世界に一歩足を踏み出す人もいるだろう。
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