パナソニック ライフソリューションズ社が提供する、住宅向けIoTの中核機器「AiSEG2(アイセグ2)」が時短で便利な暮らしを提供するシステムへとバージョンアップする。2月14日、機能強化を発表。つながる機器を28社37機器に拡大したほか、窓センサー送信器や住宅用火災警報器との連携により、安全機能を強化する。
アイセグは、2012年に発売したHEMS(Home Energy Management System)の中核機器。当初は、家電や電気設備とつなぎ、電気の使用量などがわかるエネルギー管理システムとしての役割を担っていた。2018年に7型モニタ機能付きの「MKN713」(税別価格:8万円)とモニタを省いた「MKN704・MKN705」(同:4万円)を発売し、家電の遠隔操作や風呂のお湯はり機能などの「スマートHEMS」機能を追加した。
今回の機能強化では、連携機器を拡大することで、家庭内の安全機能を拡充。AiSEG2を住宅用火災警報器と連携することで、火災を検知した場合、AiSEG2とスマートフォンにプッシュ通知が来る仕組み。照明スイッチ「アドバンスシリーズ(リンクモデル)」と接続すれば、家のあかりを一括点灯し、安全な避難をサポートする。火災警報器の故障、電池切れ、交換時期などの確認もアプリから確認可能だ。
窓センサー送信器との連携では、窓の開閉だけでなく施解錠の状態までを確認。スマートフォンでも窓の開閉・施解錠の状態を確認できる。窓センサー送信器は3月24日に発売する「MKN7523B/W」(税別価格:9800円)に対応しており、窓や鍵が開状態になるとプッシュで知らせる。
一方、マンション向けには、マンションインターホン「Clouge(クラウジュ)」との連携を発表した。インターホンの画面から「AiSEG2」連携機器を操作ができ、エアコンや照明など、さまざま機器のリモコン機能をインターホンに集約することで、家事の時短をサポートする。
AiSEG2には無線アダプタ機能を内蔵しているため、LAN配線は不要。2020年度冬発売予定の照明スイッチアドバンスシリーズ(リンクモデル)と組み合わせれば、従来より10回路アップの最大50回路の接続可能だ。
このほか、停電時には、エコキュートの自動沸き上げ機能を停止し、蓄電池の電気を必要な家電・機器へ給電できるようにするなど、災害時にも役立つ機能を内蔵。オープンプラットフォームにより、28社、37機器との連携を実現し、使いやすさを追求している。
パナソニック ライフソリューションズ社エナジーシステム事業部システム機器ビジネスユニットビジネスユニット⾧の谷口尚史氏は「AiSEGは、2012年の登場から数年はパナソニックの機器との連携を推進し、囲い込み戦略をとってきたが、2016年以降は、オープン戦略に転換し、他社との協業を加速してきた。現在の28社、37機器との連携は業界トップクラス。今後はAiSEG2が取得した住空間のデータを新たなWEB APIを通じてパートナー企業に提供することで、住宅市場におけるホームIoTのデファクト化を目指す」と今後について話した。
AiSEGの累計販売台数は現在16万台。2020年度に累計20万台、2030年度には累計100万台を目指すとしている。
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