スマートフォンの拡張現実(AR)は、バーチャルな物体を現実の物体に重ねて表示するが、両者の違いを見分けるのはさらに困難になるかもしれない。Googleの「ARCore」技術がアップデートされ、部屋の深度を感知して、スマートフォン搭載カメラだけを使ってバーチャルな物体を現実の物体の背後に隠せるようになった。初期の成果には期待できそうだ。
Appleの最新ARツールセット「ARKit 3」にもこの機能があるが、最近の「iPhone」や「iPad」のみに対応している。GoogleのARCoreも対応する「Android」端末が必要となるが、物体を隠す技術(オクルージョンと呼ばれる)と新しい「ARCore Depth API」を搭載したアプリで、家具やペットの動物といったバーチャルな物体が実世界になじむようにすることを目指す。
Googleは2019年に入ってスマートフォン向けARでいくつかの動きを見せているが、多くは実用的な用途に利用されるものだ。今回のオクルージョンに最初に対応するアプリの1つ「Houzz」では、この技術を利用し、バーチャルな家具を現実の部屋にただ重ねるのでなく、ソファの背後に隠れるように表示するなど、家具を配置した状態をよりリアルに確認できるようにする。
オクルージョンはGoogleの「Scene Viewer」を利用して、一部のARCore対応のAndroid端末で米国時間12月9日より利用できるようになっている。Scene Viewerは、「Google検索」で検索された動物をAR表示することも可能にする開発者向けツールだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス