Googleの仮想現実(VR)ヘッドセットの取り組みが終わりを迎えた。これは、Facebookのよく知られた「Oculus Rift」、ソニーの「PlayStation VR」、サムスンの「Gear VR」に対抗する手段として始まったものだ。Googleは米国時間10月15日、VRヘッドセット「Daydream View」が普及していないことから、販売を終了することを認めた。
Daydreamに対してGoogleが当初抱いていたビジョンは、自社の製品ラインである「Google Pixel」のようなハイエンドのスマートフォンをユーザーに選んでもらい、比較的安価なヘッドセットに装着できるようにすることだった。そうすれば、スマートフォンの画面はユーザーの眼前に置かれるため、VRアプリと組み合わせることにより、装着者はコンピューターが生成した世界にいるかのように感じられる。そうした体験の基盤となるのは、スマートフォンの処理を担うチップだ。
そうなれば、すでに高額なスマートフォンを持っているユーザーは、VRヘッドセットに100ドル(1万円強)も支払わずに済む。
Googleは、VentureBeatが15日に報じたコメントの中で次のように述べた。「われわれはスマートフォンによるVRに大きな可能性を見出していた。どこへでも携帯するスマートフォンを使って、いつでも没入型の体験が可能になるというものだ。だが時間が経つにつれて、スマートフォンによるVRが有効な長期的ソリューションになるのを阻む、いくつかの明白な限界に気づいた」
同社は今後、コンピューターが生成したイメージを現実世界に重ねる拡張現実(AR)の取り組みに注力していく計画だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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