Appleが、ユーザーのプライベートなブラウジングデータの一部をGoogleや中国の技術企業Tencentに送信しているとの報道を受け、コメントしている。ユーザーの情報は自社システム内に保護しており、容易に識別可能なウェブサイト情報は他社に送信していないという。
Appleに対する懸念は、「詐欺Webサイトの警告」システムに関するここ数日の報道に端を発している。このシステムは「Mac」コンピューター、「iPhone」「iPad」端末に搭載されるAppleの「Safari」ウェブブラウザーに組み込まれた機能で、ハッカーがユーザーの銀行、電子メール、ソーシャルメディアのログインパスワードをだまし取るために仕組んだウェブサイトを訪問した際、ユーザーに警告することを目的とする。デフォルトで有効となっているが、オフにすることも可能だ。また、悪意あるウェブサイトを追跡するためにGoogleが10年ほど前から提供している「セーフブラウジング」サービスや中国のTencentによる同様のサービスを利用しているようだ。
Appleは「iOS 13」のSafariの設定にある「詐欺Webサイトの警告」に関する説明文で次のように説明している。「SafariはWebサイトのアドレスから算出された情報をGoogle Safe BrowsingおよびTencent Safe Browsingに送信し、そのWebサイトが不正かどうかを確かめます。これらの閲覧を安全にするサービスのプロバイダはあなたのIPアドレスも記録する場合があります」
しかしAppleは今回の声明の中で、実際にはGoogleやTencentに情報を送信していないと述べている。両社から悪意あるウェブサイトのリストを受け取り、ユーザーがウェブにアクセスしている際に保護するために利用しているという。Appleは、チェック対象のウェブサイトのURLを「閲覧を安全にするサービスのプロバイダーと共有することは決してない」とBloombergに寄せた声明の中で答えている。
しかし、ユーザーのブラウザーのIPアドレスがGoogleまたはTencentに共有される可能性があるとAppleは説明している。プライバシーを懸念するユーザーは、iPhoneやMacのSafariの設定でこのサービスを無効にできる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス