FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア企業がコンテンツを残すか排除するかを決める際、万人を満足させることはできない。このたび、米国の民主党員と保守党員もコンテンツモデレーションにおいて常に見解が一致しているわけではないことが明らかになった。
米国時間6月19日に発表されたPew Research Centerの調査結果によると、民主党員のおよそ77%がソーシャルメディア企業には「自分たちのプラットフォームから侮辱的なコンテンツを排除する責任がある」と考えている。一方、同じ見解を示した共和党員はおよそ52%だった。
この調査結果はソーシャルメディア企業が直面している複数の問題を浮き彫りにしているが、それらの企業は自分たちのサイトのコンテンツの規制方法の改善に努めている。例えば、Facebookは投稿されたコンテンツに対して同社が下す決定への異議に対処する独立した監督組織を設立すると発表した。
ソーシャルネットワークらは保守的な発言を検閲しているという主張に直面する中、そういった主張を繰り返し否定してきた。また、ヘイトスピーチの取り締まりを強化する必要に迫られてきた。Facebookはつい最近、Nancy Pelosi米下院議長が酔っ払っているように見える改変動画の削除を拒否したことで批判を浴びた。同社は代わりに、動画が虚偽であることが分かるようにファクトチェッカーによる情報を表示した。
全体では、66%の米国人がソーシャルメディア企業には侮辱的なコンテンツを排除する責任があると回答した。だがどのコンテンツを排除するかを決めるうえでソーシャルメディア企業にかなりの信頼を置いていると回答した米国人はわずか31%に留まった。
また、女性、アフリカ系米国人、高齢者はソーシャルメディア企業には侮辱的なコンテンツを排除する責任があると回答する割合が高かった。
Pew Research Centerは4月29日~5月13日に1万人以上の米国の成人を対象に調査を実施した。この調査はどのようなコンテンツが侮辱的だとみられるかを定義するものではなく、どのような言葉が人種差別や性差別だとみられるかにおいて多くの人の意見が一致していないことを示す結果となった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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