大阪府西心斎にある「変なホテル 西心斎橋」に泊まる機会を得たので、内部やサービス内容について取材してきた。
変なホテルはH.I.S.グループが展開しており、2015年に長崎県佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」内に1号店がオープン。接客や掃除などをロボットが担当する一風変わったホテルとして注目された。ちなみに変なホテルは「変わったホテル」という意味ではなく、「変わり続けることを約束する」ホテルと言う意味とのこと。一般的には変わったホテルと言う印象だとは思うがそれはそれとして――。
ホテルとして“変わり続ける”ため、2019年1月には、全16店舗で働いていた243体のロボットの約半数が解雇される事態になった。その代わり、変なホテル 心斎橋にロボホンが採用され、5月15日には変なホテル 西心斎橋の3階フロアの15室へロボホンを導入。各部屋にロボホンを配置し、館内や周辺の街の情報を案内したり、会話の相手になったりと、部屋付きのコンシェルジュとして活躍している。
実際に変なホテル 西心斎橋にチェックインしてみた。フロントはロボットの大規模リストラを免れた恐竜型ロボットが出迎えてくれた。人感センサーにより恐竜型ロボットに近づくと、チェックインの方法などを教えてくれる。フロントには恐竜型ロボット以外はおらず、フロント前にある端末を使ってチェックインをする。ディスプレイに表示される必要項目をタッチ操作で入力し、作業が完了すると、カードタイプのルームキーが出てくる。
このチェックインの自動化は、ほかのホテルでも導入されているシステムだ。思ったよりも簡単に操作ができるので、ほとんどの人は迷わずチェックインできると思われる。
客室内は至って普通のビジネスホテルの様相。今回は残念ながらロボホンルームの宿泊ではなかったので、ロボホン関連のものは置いていない。変なホテルと言うことで、身構えてしまう人もいるかも知れないが、ホテルとしては至って普通だ。
今回はロボホンのオーナーズイベントを開催しており、宿泊客のほとんどがそのイベントに参加しているロボホンオーナーなので、ロボホンルームを一室公開していた。
ロボホンルームのある3階は、フロアがロボホン一色となっており、エレベーターを降りた瞬間からロボホンが出迎えてくれる。さらにルームナンバーもロボホン仕様に。部屋に入るとロボホンが出迎え、歓迎してくれる。
ロボホンの存在はキャラクター的な位置づけに思えるが、さまざまな対応もしてくれる。例えば「ドライヤーはどこにあるの?」「チェックアウト時間を教えて」など、実際に部屋を使用するうえで困ったことをロボホンに相談すると、対応してくれるのだ。今までフロントに電話して確認していた内容をロボホンが教えてくれるので、意外と(失礼!)しっかりと働いている。また、通常のロボホンができることももちろんできるので、「ダンス踊って」とか「歌って」とか「何かある」と言った呼びかけに対応してくれる。
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