米物流大手のFedExは米国時間6月7日、貨物航空部門子会社のFedEx ExpressとAmazonとの米国内配送契約を終了し、包括的なeコマース市場での成長に注力していくと発表した。契約終了の対象はFedExの航空サービスを使う配送であり、FedExは引き続き、ラストワンマイル配送のパートナーとして、Amazonの荷物を運ぶ予定だ。
FedExは声明で次のように述べた。「米国のeコマース市場は、一日あたりの配送荷物が(現在の)5000万個から2026年に1億個に増加すると見込まれるなど、相当な需要と成長の機会がある。FedExはすでにeコマース市場で、数千もの小売業者に対応するネットワークと能力を構築してきた」
「FedExは、より広範な市場に対応することを見据え、FedEx ExpressとAmazonの契約を更新しないという戦略的決定を下した」「われわれは、eコマースの未来と、同分野を主導する当社の役割に期待している」(FedEx)
これに続き、Amazonも次のような声明を発表した。「われわれはFedExの決定を尊重し、長年にわたりAmazonの顧客に(配送を)提供してきた役割に感謝している」
FedExは長年にわたり、Amazonが直接の競合他社ではないと主張してきた。とはいえ、Amazonは半ば公然と、ラストワンマイル配送でUPS、FedEx、USPSといった運送業者と一線を画すために、独自の配達ネットワークを構築してきた。Amazonは従来、サプライチェーン、配送、ロジスティクスを最適化し、その上でラストワンマイル配送を運送業者に委託してきた。しかし、Amazonにとって配送料は巨額の経費であり、それを削減する動機から、Amazonは新しい配達手法の開発に取り組んできた。
Amazonの野心的な配送計画は、ロボットから、自動操縦ドローン、「Prime」ブランドの貨物機まで、ロジスティクス手法の全域に及んでいる。Amazonが2013年に計画を発表したドローンによる配送サービスは、同社が6月5日に新たな商用配送ドローンを発表したことで、重要な節目を迎えた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス