Twitter、Uberなどに投資の実業家クリス・サッカ氏、女性差別を謝罪

Erin Carson (CNET News) 翻訳校正: 編集部2017年07月03日 12時53分

 著名なベンチャーキャピタリストのChris Sacca氏がMediumに記事を投稿し、ベンチャーキャピタル(VC)業界と女性やマイノリティの関係について語った。

 Sacca氏はTwitterやUber、Instagramといった企業に初期の頃から出資し、ABCのテレビ番組「Shark Tank」にも出演している。同氏は、テクノロジ業界で働く体験について女性たちが率直に語るのを聞いて、今起きていることがよりよく理解できたと述べている。同氏は4月、スタートアップ投資から引退することを発表している。

 同氏は投稿の中で、「この業界には、はるかに重大な問題が根底にあることがはっきりと分かった。自分が時としてその問題の一部になっていたことも自覚している」と述べた。

 この記事が投稿された背景には、ハラスメントや差別、テクノロジ分野の多様な人材の雇用と維持に関する基本的に不公平な慣行についての話が、シリコンバレーからいくつも出てきていることがある。The New York Times(NYT)は米国時間6月30日、テクノロジのスタートアップ業界におけるセクシャルハラスメントについて報じたが、Sacca氏の名前はその記事でも挙げられている。この問題について、NYTの取材に応じた24人以上の女性のうち、10人がセクシャルハラスメントに関与した投資家の名前を挙げた。それには、Sacca氏や、米投資ファンド500 StartupsのDave McClure氏も含まれる。

 Sacca氏は投稿の中で、これらの不均衡や差別的行動が存在する理由について理解を深めていると述べた。

 「われわれの業界には、男性の下品な日常的行動が、明白ではないものの蔓延している。集合的に、それが女性にとって過酷な環境を生み出している。私はそのことに気付いた」

 Sacca氏は、「あら探しや嫌がらせ、飲みに行くことを強要する同調圧力に満ちた文化の蔓延を愚かにも永続させることで、私は一部の女性に恥ずかしさや不安を感じさせ、真剣に受け止めてもらえないのではないかという恐怖を抱かせてしまった」と述べ、投稿の中で何度も「申し訳ない」と述べた。

 Sacca氏は、差別的な雇用や投資の際の性的偏見など、業界内の「不品行を指摘」する声を上げるべきときにそれをしなかったことについても、謝罪した。

 さらに、同氏は今後行いたいと考えている活動についても、概略を提示した。その中で、女性や非主流の起業家や投資家をサポートして擁護することや、特に自分の言葉遣いについて、偏見を自覚することを挙げている。


Chris Sacca氏
提供:Megan Mack

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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