タクシー配車の次は“代行運転”--韓国で注目集める「KAKAO DRIVER」 - (page 2)

ユーザーが直接価格交渉できるサービスを開始

 KAKAO DRIVERが他業者と大きな違うのは、ユーザーが料金をドライバーと直接交渉できる点である。代行運転の相場は距離によって定まっている。

  • KAKAO DRIVERでは、この夏より、利用者がドライバーと料金を直接交渉するシステムを導入した。

 ソウルや釜山など都市部の代行運転の料金を調べてみると、たとえば同市内であれば3万ウォン(日本円で約2700円)、30Km圏(東京都心部~千葉、埼玉県の距離)では4万ウォン(同3600円)、40Km圏(東京都心部~茨城、神奈川県の距離)では5万ウォン(同4500円)となっている。

 業者間によって5000ウォン(同約450円)前後の料金差はあるものの、多くの業者が複数回利用すると1万ウォン(同約900円)の割引といった固定客獲得のサービスに力を入れている。KAKAO DRIVERの料金は当初、他業者よりも高めに設定されていたこともあり、料金の改定を望む声が多かったことから、この夏に改められた。

 実際に、KAKAO DRIVERをたびたび利用しているという釜山市の40代の男性は、「いつでもアプリ1つで簡単に呼び出せること、サービスも良く、料金交渉ができるシステムは画期的で良心的だと思う」と評している。滑り出しは好調といえるだろう。

 一方で、代行運転業者からさらなる危機感とともに反発の声があるほか、妨害まがいの行為によってドライバー間でトラブルが起きるなど問題も抱えているという現状もある。業者間の競争が激化することで、サービスの質や安全面の低下を危惧する声も聞かれる。

 KAKAO DRIVERは期待も大きい反面、いかに他業者との過当競争を上手く切り抜けて固定客を獲得し、サービスの質を維持していくかが課題となるといえるだろう。

(編集協力:岡徳之)

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]