続いて登壇したのは、KDDIのソリューション事業本部 コンバージェンス推進本部 モバイルビジネス営業部 部長の高比良忠司氏だ。法人向けのM2MやIoTに関する市場は、電力業界のスマートメーター導入や、小型トラックへの運行記録計の搭載が義務化されることなどによって、一部業界がけん引する形で大量導入が進んでいるという。
だが「産業全体として伸びている訳ではない」と高比良氏は話しており、より大きな伸びを実現するためには、既存のビジネスにとっては追加コストでしかないIoTデバイスを、ビジネス拡大へとつなげることが課題になっていると説明した。
そうしたことから高比良氏は、M2M/IoTを導入する上で解決すべき3つのポイントを挙げている。1つ目は、ビジネスモデルを変革するために必要なトップの意思決定。2つ目は、自社で全てを手掛ける垂直統合型から、企業や業界を横断したコラボレーション型のビジネスへと転換すること、そして3つ目は、第四次産業革命とも呼ばれる「Industry 4.0」を実現するための取り組みを一歩一歩進めていくことだ。
ちなみにKDDIは2014年、4G LTE対応の通信モジュールを国内で初めて提供しているが、IoT向けの通信モジュールは、低遅延は必要だが必ずしも高速・大容量通信が求められる訳ではないし、むしろ低速で省電力であることが求められるケースも少なくない。
そのため3GPPでは現在、省電力で広範囲をカバーするLPWA(Low Power Wide Area)に関する通信技術の標準化が進められているとし、今後はそうした技術のモジュールへの導入を進め、多様なニーズに応えていきたいとしている。
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