フリービット 代表取締役会長 代表取締役社長/新経済連盟 監査役 石田宏樹氏 イノベーションは加速している。21世紀になってパラダイムシフトが起こる期間が10年ごとに2倍へと上がってきている。これは、20世紀の100年間で起こったことが、21世紀では5倍のスピードになって、20年間で20世紀全体と同じくらいの変化を見せることになる。つまり21世紀の100年間で起こることは、20世紀の2万年分だ。
Arthur・C・Clarke氏(「2001年宇宙の旅」の作者)が言った「十分進化したテクノロジは魔法と区別がつかない」といったような未来が待っている。テクノロジを学んで、そういったところにみんな挑戦してほしい。魔法のような世界を実現できれば。私は社長から会長に移ったのを機会に、イノベーションを生み出すことにもう1度集中したい。行動することはすごく重要だと思うし、学ぶということは行動が変わること。最終的に行動を変えられたかどうかが学ぶことの本質ではないか。
フューチャーアーキテクト 代表取締役会長兼社長/新経済連盟 理事 金丸恭文氏 壇上に上がったアントレプレナーらが遠い存在に見えるか、近い存在に見えるかがポイントかなと思う。Airbnbなどは、サービスとしては考えようと思ったら考えられるが、実行するのは難しいもの。しかし、年ごとに起業しやすい環境にはなってきている。
技術革新によって成功している企業が増えることは、(競合という面で)必ずしも不利ではない。今回のイベントでみなさんの中にアントレプレナーシップの種火がともって、それが何かのきっかけで火を吹けばと思う。数年後にはこの中から壇上に上がってくれる人たちがたくさん出てくれば。
ソースネクスト 代表取締役社長/新経済連盟 幹事 松田憲幸氏 今回、日本が変わっていると知ったのが最大の収穫。それと、シリコンバレーがもともと日本の強さから生まれたと聞き、大変勇気づけられた。LyftやUberのビジネスが一番すごいと思ったのは、みんな普通に運転したくて話をしたいという欲求があり、その趣味をお金に換えるというところ。こんなにすごいビジネスはないなと思った。日本でそれができていないのは、規制の問題もあったかと思う。しかし今回「グレーはやっちゃえ」という話も出たし、さらに日本に期待している。
──ここで三木谷氏が「(イベントは)録画している。捕まった時に流しましょう」とコメントし、会場の笑いを誘った。
米国の経営者と会い続けてわかったのは、日本よりも米国の経営者の方が従業員に優しいこと。米国の企業はドライなイメージがあり、例えば買収された時に社員がどうなるのかを米国経営者に問うと、「何を言っているんだ、社員全員ストックオプションをもらえるから、社員が一番うれしいんだ」と返された。それでソースネクストでもすぐにストックオプションを全社員に配った。このように社員への接し方が違うという発見をしたのが一番大きい。
楽天 代表取締役会長兼社長/新経済連盟 代表理事 三木谷浩史氏 新経済サミット2015は、来場者数3200人で盛況のうちに終わった。2014年より格段に女性の参加者が増えた。感想としては、アントレプレナーはビジネスビジョンだけでなく、やっぱりソーシャルビジョンもあるんだなと。お金をもうけるのも重要だが、社会の役に立ち世の中を変えていきたいという面で、ソーシャルミッションやソーシャルビジョンが本当に大事なんだと思った。
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