アップルの音楽制作ソフト「Logic Pro X 10.1」レビュー--新機能や使用感など - (page 5)

Dan Ackerman (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2015年02月13日 07時30分

 また、Logic Proに内蔵されている多くのプラグインとバーチャル楽器には、iPadにもそれぞれ専用のコントロール画面が用意されている。キーボードベースの楽器には、演奏可能なキーボードに加え、本物が備えているべきさまざまなつまみや操作ボタンが表示される。

 触覚でのフィードバックがないため、iPadの画面で正確な演奏や表情豊かな演奏をするのは非常に難しい。また、1度に画面に表示できるのは、1オクターブから2オクターブまでで(設定依存)、実際に演奏に使えるのは片手だけだ。しかし、iPadの画面を使うことで、素早く簡単にノートの情報を入力したり、バーチャルギターネックを使って演奏したり、最小限の操作で基本的なコードやアルペジオを設定することもできる。

提供:Sarah Tew/CNET
iPadのアプリを使って、プラグインを制御することも可能だ。
提供:Sarah Tew/CNET

結論

 Logic ProはAppleの一般ユーザー向け音楽アプリであるGarageBandと同じDNAを共有しており、一方の使い方を知っていれば、もう一方も比較的簡単に使い始めることができる。とはいえ、Logic Proは初心者が一晩がんばってマスターできるような種類のソフトではない。

 また最近は、多くのプロフェッショナル向けレコーディングスタジオではPro Toolsが使われており、自宅とスタジオの間でセッションを転送するのが難しい場合もあることは念頭に置いておくべきだろう。さらに、本物の楽器やギター、ベース、ボーカルなどを録音したい場合、Macに高品質な音声信号を取り込むには、高価なマイクや、I/O機器、プリアンプを必要とするため、そういった機器や、有名ブランドのプラグイン(Auto-Tuneなど)にも費用がかかることも覚えておく必要がある。

 しかし、200ドルのLogic Pro Xは、必要になると考えられるよりもはるかに多くのツールやサウンド、楽器がパッケージされている価値の高いソフトウェアであることを考えれば、プリアンプや追加のプラグインはなくてもいいかもしれない。また、iPadのリモコンアプリを使うことで外付けの何百ドルものコントロールサーフェス代を節約できる可能性もある。読者がMacユーザーで、すでに競合するほかの音楽アプリやプラグインプラットフォームに大きな投資をしているのでなければ、Logic Proは、Appleが単独でハードウェアとソフトウェアの両方を作ることで、この両面をいかにシームレスに統合できるかを示す非常に素晴らしい例となるだろう。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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