開発者のJingu Luo氏
Luo氏は分子細胞生物学の経歴を持っている。同氏は、無骨で重たい顕微鏡のためにフィールド調査が難しいとこぼす友人と話した後、このアイデアを思い付いた。
Luo氏は安価なDIY式のスマートフォン用顕微鏡を組み立てる方法を模索したが、このやり方では無骨で非効率なものしかできないことが分かった。このため、ゼロから作ることに決めた。設計プロセスには、全部で2カ月から3カ月しかかかっていない。これほど素早く完成させることができたのは、Luo氏がCADを学んで、プロトタイプを3Dプリンティングで製作できたためだ。同氏は従来の射出成形を使った設計には制約があって、製造プロセスに困難があることに気づき、自分で作ることにした。
現在のバージョンは4つ目のプロトタイプであり、Red Eye on Demand(Stratasysの関連会社)に依頼してStratasysのプリンタでプリントしたもので、高品質のABSに似た素材を使っている。最初の2つのプロトタイプはShapewaysでプリントされ、3つ目はMakerBotで作成された。Luo氏は、CADの設計を見た時点で4つ目が1番優れていることを確信した。この顕微鏡には顕微鏡レンズのマウントがあるが、レンズそのものには手を付けていない(これが市場に出回っているほかのものとの違いだ)。
提供:Catalyst Frame