LGは、本体を湾曲させることで、電話として使用する際に音を効率的に伝達できるとも述べている。これについてはあまり違いが分からなかったものの、平らな表面に置いた時、本体の湾曲によってスピーカーの位置がテーブルから少し離れるため、平面にぴったりつけて置けたとした場合の音よりも大きく聞こえた。
サムスンのGALAXY ROUNDとは異なり、本体は縦方向に湾曲している。これはポケットに入れた際に体にぴったりフィットするわけではないものの、財布をしばらくズボンの後ろポケットに入れておいた時のような形状をしていると言える。つまり、後ろポケットに入れたまま座っても壊れにくいというわけだ。しかも、G Flexは文字通りフレキシブルなものとなっている。LGによると、88ポンド(約40kg)までの圧力に耐えられるそうである。筆者はこの携帯を何十回も上から押さえつけたり、踏んだりしてみた。上向きに置いて、上と下の端を押してもよいだろう。G Flexは圧力に耐え抜き、見た目のダメージは一切なかった。
自己修復能力?
LGが「self-healing(自己修復)」と呼んでいる背面加工は、自動車業界の塗装技術を活用したものだ。表面に引っかき傷が付いても、コーティングに含まれている水素の力でコーティングが時間とともに表面に拡散し、損傷を覆い隠すようになっている。ただし、これが万能のものだと考えてはいけない。X-ACTOナイフを使えば簡単に傷を付けられるだろう。筆者は実際、鍵を使って修復不可能な傷を付けることができた。
そうは言っても、これは意図的に複数回試みた結果である。まず、あちこちに擦り傷が付いても、数分ほど経つとそれらは消えてしまう(手でこするなどして表面の温度を上げると修復プロセスは加速化される)。このコーティングは日常生活において発生する傷や摩耗から守るという触れ込み通りの働きをしていると言える。
全体的なデザイン
この携帯電話は高さが6.32インチ(約160.5mm)、幅が3.21インチ(約81.6mm)、厚さが0.34インチ(約8.7mm)であり、重さは6.2オンス(約177g)と少しずっしりしており、既に述べたように扱いにくさを感じる場合もある大きさであるため、小さな手の人には不向きかもしれない。また、G Flexの電源ボタンとボリュームボタンは、同社の「G2」と同様に、背面に配置されている。スリープを解除するには、タッチスクリーンをダブルタップするだけである(この機能は「KnockON」と呼ばれている)。ロックしたうえでスリープモードに戻すには、もう1度ディスプレイをダブルタップする。
搭載されているOLEDディスプレイは1280×720ピクセルの解像度となっている。色は生き生きとしており、画像は鮮明であるものの、写真や動画はざらざらした「粗さ」が目についた。実際のところ、ディスプレイは1080pの画面と比べると明瞭さに劣っているが、それを割り引いたとしても、粒子の粗さは単純な壁紙でも見て取れ、濃淡のしまも目に付いた。
レビューした製品の下部には、内蔵されているテレビ用の折りたたみ式アンテナが装備されていた。これは同社の「Optimus Vu」(米国で発売されている「Intuition」の国際バージョン)とよく似ている。G Flexが米国で販売される場合、このアンテナはおそらく取り除かれるだろう。
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