Facebookは、開発者の間で高い人気を得ただけでなく、同社の収益性に懐疑的だったアナリストの支持を獲得するうえで力を発揮した、同社のモバイルアプリインストール広告という広告ユニットをさらに洗練させることで、モバイル広告分野での新たな強みを最大限に生かそうとしている。
Facebookは米国時間10月1日、同社が今までモバイルアプリインストール広告と呼んでいたモバイルアプリ広告に新たな用途を追加した。これにより開発者は、自らの「iOS」アプリや「Android」アプリの新規ダウンロードを促す以上のことができるようになる。この新しい広告ユニットにより、アプリ開発者はFacebookのモバイル版の「News Feed」上で特定層の既存ユーザーに対して、プレイリストを聴いたり、動画を鑑賞したり、ゲームをプレイするといった具体的な行動を促せるようになる。
Facebookは今回の機能追加について説明するブログ投稿のなかで「企業がモバイルアプリ広告内に設定できる行動として、7つの具体的な行動を用意した」と述べたうえで「これらには、『Open Link』(リンクをオープンする)や『Use App』(アプリを使う)といった一般的な行動の他、『Shop Now』(購入する)や『Play Game』(ゲームをプレイする)、『Book Now』(予約する)、『Listen Now』(聴く)、『Watch Video』(動画を鑑賞する)といった具体的な行動が用意されている。こういった行動に対する呼び出しでは、アプリ本体内に用意されているコンテンツや販売、プロモーションといった特定部分へのディープリンクが可能になっている」と述べている。
Facebookのプラットフォーム収益化担当ディレクターであるDeb Liu氏が米CNETに語ったところによると、Facebookはモバイルアプリをダウンロードした特定のグループに同アプリの開発者らがリーチできるようにするために、モバイルアプリインストール広告に対してカスタム化した顧客ターゲティング機能を組み込んだのだという。Liu氏はその目的について、アプリ開発者がユーザーとの長期的な関係を築き上げることで、興味深いニュースやユーザーと共有したいものごと出てきた際に、電子メールを一方的に送りつけるといった手段をとるのではなく、Facebookを通じて顧客の背中を押せるようにするためだと述べている。
Facebookが提供した最初のモバイルアプリインストール広告は、今や8億1900万人を超える同社のモバイルユーザーに向けてアプリの露出度を高めたいと考えている開発者らの間で高い人気を誇っている。この広告ユニットによって2013年に、Appleの「App Store」と「Google Play」から合計すると1億4500万本を超すアプリがダウンロード、インストールされている。またFacebookによると、2013年第2四半期に、同社の広告ユニットを利用した広告主の数は8400だったという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス