青春時代を思い出させてくれるラジカセケータイ--中国トンデモケータイ図鑑 - (page 2)

カセットテープは苦肉の策で再現

  • 真ん中はバッテリカバー

 では続けてSGW99にカセットテープを入れてみよう。というのはさすがに無理で、ラジカセとして再現されているのは見た目だけだ。本物ならばカセットテープが入る真ん中の部分はバッテリカバー。ここをはずすと内部にはSIMスロットが2つとmicroSDスロットが見える。SGW99は見た目だけじゃなく音楽ケータイとしても使えるよう、microSDは標準で付属しており音楽が何曲か保存されている。

  • もちろんデュアルSIM仕様、デュアル待ち受け可能だ

 さてバッテリは2個付属しているのだが、そのうちの1個にはなにやら無造作にステッカーが貼られている。これ、カセットテープの見た目を模したステッカーなのね。よーく見ると左右が出っ張っていてかなりのやっつけ仕事だけど、半透明のカバー内にカセットテープを再現するならこの程度でもいいのだろう。でもなんでもう1個のバッテリにはステッカーがないのかが不思議。生産工程時の貼り忘れなのかもしれない。

 てなことでステッカーの貼られたバッテリを本体に装着しよう。バッテリカバーはスライド式だが、ここはあえてドアのように片側を下にしてはめこみたいところ。カセットテープを出し入れしていたあのころの記憶が蘇ってくるようだ。そしてカバーをきちんと閉じて、改めて机の上に置けばもう完璧!スモークなカバーの内側にはちゃんとカセットテープが見えているではないか!これはもう中国製のテキトーなケータイとは思えない美しさではないだろうか!

  • バッテリにカセットテープ柄のステッカーが雑に貼られている

  • カバーはあえてこのように閉じたいものだ

  • どうみても完璧にラジカセだ!ケータイとは思えない

ケータイ側もちょっとした高級感

 思わず取り乱してしまうくらいラジカセとしての見た目の完成度が高いSGW99、もちろんケータイとしても使うことができる。簡単ケータイでもあるため数字キーはかなり大きい。プラスチック製だが表面はアルミ削りだしのような模様が入っており高級な印象も受ける。年配の方々だって、安っぽい見た目のものは持ちたくないって人も多いはずで、この仕上げはなかなかいいかも。

 電源を入れると、まずはデュアルSIM両方を使うか、あるいはSIM-1だけ、SIM-2だけ、どちらかを使うかを選択できる。トンデモケータイはデュアルSIMが標準だが、この機能を搭載している製品はあまり見かけない。SIMをわざわざ2枚使わない人向けの機能なのだろうか。

 待ち受け画面のキャリア表示や時刻表示、またメニューなどは文字が大きく使いやすい。起動時のスタートアップ音もかなり大きく、数字キーを押すと音声で読み上げてくれるなど、視力や聴力が若干弱った方でも使いやすい配慮がされているなど、簡単ケータイとしての性能はなかなかよいようだ。なお内蔵されているアプリは基本的なものに留まっている。

 他の機能としては音楽再生ボタン側にキーロックボタンと、ライトボタンを備えている。暗闇などで役に立つだろう。また反対側の側面にはSOSボタンが備わっており、緊急時に登録された電話番号へワンタッチで発信が可能だ。なお他にも数字キーの「*」と「#」にもワンタッチ発信先を登録できる。

  • プラスチック製だがアルミ仕上げのような高級感がある

  • デュアルSIM機能は電源ON時に切り替え可能

  • 文字の大きな待ち受け画面。数字キーを押せば読み上げてくれる

  • メニュー項目も文字が大きい。ディスプレイ解像度は低いが機能はベーシックなので十分だ

  • 本体側面のボタンを押すとLEDライトが光る

  • オレンジ色のSOSボタンでワンタッチ発信も可能

部屋のインテリアとして欲しいかも

  • 本体左側面にマイクロUSBケーブルを接続して充電中

 電源投入後、ラジカセのようにして使いたいなら本体側面の音楽再生ボタンを押せばそのまま音楽がスピーカから再生される。残念ながらステレオではなく、スピーカは下側(左側)はダミーでそちらからは音は流れない。まぁ価格と品質を考えば無理にステレオにすることもないだろう。ステレオで聞きたい場合はヘッドフォンを使えばよいわけだから。

 ただここで残念なポイントが一つ。ヘッドフォンコネクタが本体の側面にあるのだ。すなわちラジカセ面から見ると下側である。これではSGW99を机の上に置いた上体では、ヘッドフォンを使うことができない。たぶんベースとなる基盤のヘッドフォンコネクタがこの位置なので仕方ないのだろうが、音楽再生ボタン側、あるいはライト側に移設して欲しかったところ。このあたりの詰め甘さがトンデモケータイから抜けきれないあたりだろうか。

 本体左側面にマイクロUSBケーブルを接続して充電を行うと、これまた本物のラジカセのような雰囲気だ。このままリビングルームの片隅に置いておけば立派なインテリアとしても使えそうである。今まであるようでなかったラジカセケータイ、ぜひとも次はミニコンポケータイやらTVケータイなども作って欲しいものである。

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