SNSプロモーションの現場

SNSとエンタメは好相性「TSUTAYAにでも行ってみよう」のきっかけに--TSUTAYA - (page 2)

「TSUTAYAでも行ってみよう」というきっかけになりたい

--映画、コミック、音楽と幅広いエンタメ情報を網羅されていますが、運用体制は。

  • TSUTAYAの公式Twitterページ。ハッシュタグも積極的に活用している

佐藤:コンテンツ内容や紹介アイテムは、商品が発売になるタイミングやその時々で旬なネタを各アイテムの担当者にヒアリングして基本的に我々のチームで選択しています。

 経験値である程度コンテンツに対する反応が予想できると思っていたのですが、意外にSNSでの反応は想像とギャップがあることが多いんです。メジャーどころは思っていた通りの反応なんですが、マイナーな商品に思わぬ大きな反響があったりしますね。

 以前TSUTAYAだけでレンタルしている「VOCALOID」のCDを紹介したら、リツイート数が過去最高になりました。Twitterのユーザーと商品の親和性によって、こんなに爆発するものなんだと新たな発見でした。

--記事を投稿される際、特に意識されている点は。

佐藤:今まではテレビCMやメルマガなど、マス媒体を中心にした一方的な情報発信でしたが、SNSではユーザーの方と双方向のコミュニケーションが取れます。店頭のスタッフは、お客様の声や反応を直に感じるのが当たり前ですが、本部の社員にはそういった感覚がこれまであまりなかった。理想形は、店頭スタッフが当たり前にやっている「いらっしゃいませ」「またのご来店をお待ちしています」という関係をネットの中でも築くことですね。

 よく言われることですが、人の話に丁寧に耳を傾ける「傾聴」というのを意識したいと思っています。そうすることで、ユーザーの方のマインドシェアをあげていきたい。平日の1時間とか週末の2時間の空き時間に「TSUTAYAでも行ってみようかな」と思い出していただけるきっかけにしていただきたいです。

エンタメ系ハッシュタグを独自に集計してツイート

--SNSならではの傾向はありますか?

  • TSUTAYAの公式Facebookページ。エンタメ情報のほか、「今週のカンバンムスメ♪」として店舗で働くスタッフの紹介などもしている。

佐藤:放送中のテレビ番組がリアルタイムでトレンドのキーワードに入ってくるなど、FacebookもTwitterも、エンタメ系のネタは人気が高いですよね。また、Twitterユーザーの中にハッシュタグ職人なる方たちが大勢いらっしゃるんですが、注意してみると映画、音楽関係のハッシュタグが多いんです。

 Twitterの公式ブログで、2011年にツイートされた回数が多いハッシュタグをランキングしていたのですが、好きな映画のタイトルなどエンタメ系のタグが非常に多く、SNSとエンタメは親和性が高いのかもしれないなと。それで皆さんが盛り上がっているハッシュタグのネタを独自に集計し、その結果をツイートしてみたところ、好評を得ることができました。

--TwitterとFacebookで発信する情報を区別されていますか。

茅:TwitterとFacebookはユーザー層が少し違っていて、Twitterは比較的若く、層で言うと女性のほうが多いかなという印象です。一方FacebookはTSUTAYAファンの方は層で言うと25歳から30代ぐらいの男性が多いですね。ですからそれぞれの年齢層に合った記事内容を投稿するように多少気にかけています。

 作品別では、アニメやコアな商品で盛り上がるのがTwitterで、Facebookはノスタルジックなネタが意外と盛り上がります。

佐藤:よく言われる表現ですが、Twitterは情報がタイムライン上に流れていって、Facebookはストックするというのが特徴的なところだと思います。ですから、Twitterは旬なものを意識し、Facebookは会員の属性やファンの方に喜んでいただけるような情報、プラスαで旬なネタを取り入れるようにしています。

茅:FacebookはTSUTAYAの公式ページですから、とにかくショップを知っていただきたい。そのためコンテンツも「TSUTAYAで働く人紹介」として、社員を登場させたり、店頭プロモーションの情報などを積極的に掲載しています。働いているスタッフがどんな想いを持っているか、仕事で何が楽しいのかといったところを日々取材してご紹介していくことで、ショップの顧客価値を上げていきたいと思っています。

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